モンスターズ・イン・パラダイス2 / 縞田理理

本の感想, 作者名 さ行縞田理理

カートとジョエルの行きつけの店≪十字路≫亭の看板ウェイトレスが種族を偽ったというパッシング禁止法違反で逮捕されてしまう。一見しただけでは人間にしか見えないサブリナだが、彼女の五代前に≪サイレン≫がいたという。何とか彼女を救おうと奔走するカートとジョエルは、ジョエルの馴染みの弁護士デヴローにサブリナの弁護を依頼する。


まさか、ウィングス文庫で逆転裁判が拝めるとは……、というある意味の驚きを感じた人外だらけのシリーズ第2巻。

サブリナの無罪をもぎ取るための法廷劇は手に汗握りました。まさに発想の転換だ~。新キャラ・デヴローさんの男気のあるところはかっこよかったです。しかし、それ以上に容赦のない展開に思わずはっとさせられること多々。実は扱っている題材はシリアスで重たかったんだなぁと改めて思い知らされました。

サブリナの物語、ヴァムピールのミリシャの物語、そしておまけのカート復讐の話の3話仕立て。おまけ以外は非常に後味の悪い話で正直読むのが辛かったのですが(ハッピーエンド大好きなので……)、でも、あと一冊とのことですし、続きは読もうかな、と。最後のエピローグっぽいのが非常に憎い演出で。最後みんなが幸せになれるようなラストだったらいいんですけどねぇ。

imgモンスターズ・イン・パラダイス2
縞田理理/山田睦月(イラスト)
ISBN : 9784403541162
新書館ウィングス文庫(2007.05)
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