孤峰の花嫁 霞彩包懐 / 森崎朝香

本の感想, 作者名 ま行森崎朝香

小国・明国の小さな村で一人暮らす村娘の潤霞は、偶然山の中で国王・雪峰を助けることとなる。潤霞は雪峰に見初められ後宮にはいることとなり、後宮で雪峰の寵愛を一身に受けるが、雪峰が潤霞を寵愛する理由は雪峰の昔に関わりがあるようであった。


中華風な世界を舞台に「花嫁」たちのいろんな物語が繰り広げられる花嫁シリーズのお久しぶりの最新刊。このシリーズ大好きなので(たとえシリーズが進むごとにどんより展開が繰り広げられる率が高くなろうとも)それだけでボルテージが上がります。
今回は美人な村娘さんがひょんなことから王様に見初められて王様の愛をその身に一身に受けるも、その理由は実は……という感じのろまんてぃっく(あくまでひらがなでお願いします)な物語でございました。

やっぱり花嫁シリーズいいわぁというような(注:何らかの補正がかかってます)展開で、王様と潤霞のええこれってどうなるんですかちょっともうちょっと王様しっかりしてよーというようなもどかしい展開がたまりません。花嫁シリーズで一番好きなのは一番最初の「雄飛の花嫁」でこれは揺らぎそうにありませんが(主に王様がすばらしいという点において)(むしろ他のやつはお薦めするにはちょっと悩む節もある)、今回はそれに次ぐぐらいのポジションかな。割と好きです。シリーズを全部読んでるとちょっとしたところでむふふとほくそ笑むことができるのでなおお得です。

次もなにやら花嫁シリーズらしいっぽいので楽しみです。WHはこういったツボを突く作品を忘れた頃に出してくるので油断なりません。

img孤峰の花嫁 霞彩包懐
森崎朝香/明咲トウル
講談社X文庫WH(2008.06)
ISBN:978-4-06-286527-2
bk1/amazon