光炎のウィザード 選択は唯一無二 / 喜多みどり

本の感想, 作者名 か行喜多みどり

はずみで自らが所属する研究室の室長ロードマスターの魔法陣から彼が管理する遺跡に飛ばされてしまったリティーヤ。そこでロードマスターのあら探しをするゼストガとゼストガを見張るバドと合流したリティーヤだが、その遺跡は「始原のキツネ」に深く関わる遺跡らしい。一方、≪学園≫には≪学園≫と敵対する勢力≪風と八月党≫の襲撃の報が……


光炎のウィザード第8巻。ぬらりひょんとイマイチつかみ所がなかった我らが室長ロードマスターがメインのお話でした。しかもメインになってそんな展開って!(ここら辺は是非とも読んでご確認いただきたい)
ロードマスターって黒とはいかなくても灰色の人かなぁと思ってたんですけど妙にさわやか好青年ですごい違和感だったです。むしろ私のイメージとしては今回の敵の黒ロードマスターくらいの勢いだったんですが(いったいどこでこのような印象を植え付けたのか)。いやでも、ロードマスターの運命の人、はなるほど、と。

ロードマスター関係が中心で進んでいくんですが、キツネの謎とかヤムセの執着とか昔取った杵柄とかいろいろ盛りだくさんでラストに向かって話が向かっていくなぁという雰囲気がひしひしと感じられました。ヤムセのリティーヤに対する執着がえらく強くこちらはびっくり。まあ相手がリティーヤなのでちょうど中和されるくらいの勢いかもしれませんが。
他にもゼストガさんの青春とか、黒バドさんとか、抜け目のない学園長とか、うっかりキツネとかいろいろ暗躍したりはめられたりと大変です。もうそろそろシリーズ再読しとこかな、と思う程度に入り組んできてますね。続きも楽しみですがその前に全サの申し込みを忘れないようにせねば!

img光炎のウィザード 選択は唯一無二
喜多みどり/宮城とおこ
角川ビーンズ文庫(2009.02)
isbn:978-4-04-449517-6
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