≪太陽≫は人々を照らす 運命のタロット9 / 皆川ゆか

本の感想, 作者名 ま行皆川ゆか

≪太陽≫との予想外の戦いの後、急ぎ唯との約束を果たすためにライコが向かった先は同人誌即売会の会場。特に大きな問題もなくイベントに参加していたライコの前に、≪太陽≫とその協力者・坂崎が現れる。坂崎はライコに≪愚者≫のカードを差し出すよう要求する。


坂崎がとても卑怯で粘着質で怖くて、唯が同人誌即売会ではっちゃけるお話。

坂崎関係についてはもういかにも「敵」というノリですので、早く勝負がついてほしいところ。さわやかなライバルタイプじゃないから余計に苦手なんだけど……こういうのに限って最後までいやーなちょっかい出してくるからなぁ。嫌だなぁ。
一方の唯たちの趣味関係のアレコレは、すごく楽しそうでした。ライコの非タロット関係の日常はとても愉快で楽しそうなだけに、タロット関係のシリアスモードが引き立ちます。そして、唯の推理は今回も冴えまくくりでした。もうほとんど正解に近いところにいるのに、まだ部外者というこの微妙なラインがたまりません。

そして今回ようやくプロメテウスが”改変”を起こそうとする理由が語られましたが、なるほど、と。プロメテウスも一枚岩ではないだけに、中では違う意思を持って”改変”をしようとしているタロットもいそうですが、大枠がようやく判明しちょっとすっきりした気分です。そして、最後のアレは……≪女帝≫関係のあの人(?)でいいんだろうか?と思いつつ。

≪月≫とのフェーデまで次巻があると思ってたのにいきなりそれか!と思わずびっくりした展開だったので、さくさく次を読んでいきたいです。

img≪太陽≫は人々を照らす 運命のタロット9
皆川ゆか/乱魔猫吉
講談社WHティーンズハート(1994.12)
ISBN:4-06-1-93347X
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