風の王国 砂の迷宮 / 毛利志生子

本の感想, 作者名 ま行毛利志生子

金鉱の騒動を治めた翠蘭は金鉱を管理している領主ギガン・ブラナンの元に連れて行かれる。そこでは思いも掛けずシャンシュン王リク・ミギャとの謁見もかなうが、シャンシュンでは政変が起こり……


風の王国シャンシュン編、次巻でシャンシュン編は完結とのこと。
相変わらずのかなり容赦ない展開に「しょ、少女小説?」と思わずにいられない血なまぐさいジェットコースターぶりですがそこが面白いです。もう、このシリーズロマンスいらない!(しかしよく考えてみるとシリーズ序盤はともかく中盤以降は確実にロマンスいらない!の読み方してる……)
前々から男前だった翠蘭ですが、シャンシュンに来てさらに磨きがかかったような気がする活躍っぷりにほれぼれです。シャンシュンの政変に吐蕃のシャンシュン侵攻の足音、そして謎に包まれているリク・ミギャの抱えている事情とは!といろいろ盛りだくさんでした。リク・ミギャ関係についてはなーんにも考えずに読んでいたので「そ、そうだったのか……」ととてもびっくりした次第。この巻で出された伏線でもしかしたら、というのはありましたが……そりゃ過保護にもなりますねー。

翠蘭は彗と無事合流できるのか、吐蕃のシャンシュン侵攻は?など次回に持ち越されたネタも多いので続きが楽しみです。

img風の王国 砂の迷宮
毛利志生子/増田メグミ
集英社コバルト文庫(2009.03)
ISBN:978-4-08-601264-5
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