≪悪魔≫でも恋に生きる 真・運命のタロット5 / 皆川ゆか

本の感想, 作者名 ま行皆川ゆか

核戦争を引き起こすべく「改変」を目論む田村と≪女教皇≫とのフェーデの時がやってきた。なんとしても核ミサイルの軌道の変更を阻止しようとする≪女教皇≫たちだが、この≪女教皇≫たちの行動までもが田村の計画の一部に組み込まれており……


真・運タロ第5巻は衝撃のカザフ編の終幕でした。うわ、うわ、容赦ないーとただただびっくりする展開の連続でかなり読むのに(精神的)体力を要しました。

≪女教皇≫と≪死神≫のフェーデは……どちらに転んでもかなり衝撃的な結末だったわけで……。改変を阻止することが本当に正しいことなのかという、物語の根幹にかかわる問題を突きつけられた≪女教皇≫の葛藤がとても痛々しかったです。とても個人的な感想としては、カザフ編の≪恋人たち≫のさわやか青年ポジションが好みだっただけに、≪恋人たち≫とその協力者のたどった結末も大変もの悲しく……。

いろいろ問題を突きつけられて、真・運タロは後半戦に続くという展開ですので続きも楽しみです。果たして≪女教皇≫は記憶を取り戻すことができるのでしょうか?

img≪悪魔≫でも恋に生きる 真・運命のタロット5
皆川ゆか/乱魔猫吉
講談社X文庫ティーンズハート(1998.04)
ISBN:4-06-199780-7
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