伯爵と妖精 魔都に誘われた新婚旅行 / 谷瑞恵

本の感想, 作者名 た行谷瑞恵

無事結婚式を終えたリディアとエドガーは新婚旅行のためにフランスのを訪れる。とある海岸の街に青騎士伯爵に関連する手がかりがあると知り、ブルターニュのリゾート地を訪れた一行。その地では女性が次々と失踪するという事件が起きていた。


伯爵と妖精、新婚旅行編。
主役の二人がとても熱々なのはもう置いておくとして(結婚して歯止めが止まらなくなったらしい)、今回も面白かったです。プリンス関係は一休み、というところでしたが、青騎士伯爵にまつわる新たな手がかりを得たり、妖精の国に関連する謎のお嬢さんを追っている青年医師フランシスなどの加入などいろいろ前進した模様。いつの間にか伯爵家の仲間入りを果たしたフランシスがわりといい性格の人で面白かったです。シリアスなのかそうでないのか……。

女性の連続失踪事件に関しては、あまり後味の悪い締めくくりじゃなくて良かったなぁとか、ひさしぶりにアーミン出てきていったい彼女の上司は誰なのかなぁとかいろいろ思うところもありますが、今回もやはりレイヴンとニコの友情に笑いました。レイヴンがニコを好きすぎます。猫まっしぐらでなくレイヴンがニコにまっしぐらです。その上、リディアの侍女としやってきたケリーのかわいらしいこと!ケリーというツッコミを得て、ツッコミだけではなくボケまでもが光り出したレイヴンがとても面白かったです。レイヴン、ニコ、そしてケリーの三人組って絶対いいトリオだと思う……続きも主役二人のやりとりにくわえ、この三人の漫才を楽しみにしたいと思います。

img伯爵と妖精 魔都に誘われた新婚旅行
谷瑞恵/高星麻子
集英社コバルト文庫(2009.05)
ISBN:78-4-08-601284-3
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