金の王子と銀の悪魔 ~神の眠る国の物語~ / 剛しいら

本の感想, 作者名 か行剛しいら

ウラル神の力を借り、ハッシュウィルの火薬庫を爆破したシーラであったが、その単独行動をゴート王に咎められ、蟄居を命じられてしまう。密かに想うゴート王から離れなければいけないことに意気消沈するシーナであったが、この機会に山に身を潜めている兄王子アレンの様子を見に行くことにする。

音速でラブがきた。

B’s-LOG文庫創刊時に一冊目を読んでなんかめっちゃ物足りん……と思って二冊目以降スルーしてたんですが、無事完結したし、結構いい評判聞くし、なまくらどもの記録さんの感想を拝見してもう一回読んでみよう(ただし二冊目から)と思ってちょこちょこ読むことにしました。

(前置き終了)

そんなわけで、前巻のあらすじをざざっと確認しただけで読んだんで若干前巻との繋がりが謎な部分もありましたが、楽しかったです。相変わらず全体的に何となく物足りないのですが、音速級のラブにニヤニヤです。ゴート王、直球勝負だな……というかレディ・サナ、それでいいんか(どんなカラクリがあるのか……)。普段は神様の力を借りて男の格好して自分の心を抑えておかなくてはいけないけど、ふと機会があって女装して憧れのあの人とダンスを踊るだけで幸せとかすごく王道じゃないですか。ゴロゴロ展開(しかし全体的にさらっと終わりすぎるのでゴロゴロする前に読み終わってしまった)。
微妙にBL的雰囲気にこれはあるんだろうか(感想読んでる限り、雰囲気だけで終わりそうなのですが)とか、一番おいしいのは間違いなく神様だなぁ(もと人間様っぽいのでとても人情味あふれすぎ)とかいろいろ思いながら、ラブ方面はもちろんのことストーリー展開が純粋に楽しみなので続きもぼちぼち行こうと思います。……薄いけど(そこが味といえば味なんでしょう)。

img金の王子と銀の悪魔 ~神の眠る国の物語~
剛しいら/佐倉汐
B’s-LOG文庫(2007.01)
ISBN:978-4-7577-3306-0
bk1/amazon