黄金の皇子と白銀の騎士姫 / ゆきの飛鷹

本の感想, 作者名 や~わ行・他ゆきの飛鷹

剣の稽古と乗馬を好む活発なアルスター王国の姫ティリアは、5年ぶりに隣国の初恋の皇子リュカオンに再会する。しかし、ティリアが心惹かれたのはリュカオンの従者であるナルセス。初恋の人であるリュカオン以外にときめくことに罪悪感を感じるティリアだが……

男勝りなお姫様の初恋物語。

折り込みチラシがとりあえず酷いネタバレです。……読んでて序盤に分かるんですが、なんというか、それはないやろ!的なネタバレ。

全体的には総じていい具合の胸キュンラブストーリでした。行動派のお姫様のその行動力も、恋は盲目~かと思えばまあいいかなぁと思うものでした。相手役の青年も、お茶目なところがあったり情熱的だったりで少女小説的王子様像を見事に体現されている……かと思うんですが初めて出会った時は姫様が10歳だったというところがとても気になります……。

リュカオンの謎は謎といいながらそんなに謎ではなくて、序盤でも十分姫様にも判断要素があったのに結局終盤まで気付いてないのはちょっと残念です。謎は全て解けた!的展開をそこはかとなく楽しみにしていたんだけど。陰謀関係はあってないようなものなので、ただただ姫様の初恋がどうなるか、というところを見守るのが醍醐味かと。

しかし、これもえちぃシーンは無くても展開上の差し障りは……あんまり。ティアラ文庫だからこその物語はまだあんまりないなぁ。

黄金の皇子と白銀の騎士姫
ゆきの飛鷹/もぎたて林檎
ティアラ文庫(2009.09)
ISBN:978-4-8296-6514-5
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