雪迷宮 / 本宮ことは

本の感想, お気に入り, 作者名 ま行本宮ことは

異界との「門」をその腹に封じる「巫女」は、代々王と契り、次代の巫女を生み門を封じるといういうことが運命づけられていた。当代の巫女・雪は閉ざされた聖域である「塔」でひっそりと暮らし、間近に控えた王との婚姻を待つばかりであった。しかし、雪はある男性に想いをよせていて……

ひっそりとした雰囲気の中での珠玉のラブストーリ

本宮さんオリジナルの初新書。運命を定められた巫女と、巫女と想いを交わす青年の物語。雪が読む過去の巫女の手記と雪がその手記から力づけられたり、やるせない思いになったりとしながらも最後は……と最後までどうなるのかなぁとドキドキしながら読めました。

雪と彼女が思いを寄せる衛士である青年のそれぞれの想いがとても素敵で切ない。幼い頃からの初恋っていいですね。もうなんというか、純すぎてごめんなさいと思ってしまいます。

お話の着地点時点は、もしかして?って思う部分が何カ所かあって最後はなるほど!とびっくり半分納得半分。半分位は予想外の所があったので素直に感心しました。ちょっと入り込んで感想を書いてしまうとネタバレ確実なのであんまり踏み込んでかけませんが、ひとまずとても好みのお話でした。個人的にはとてもお薦めだなぁ。

雪迷宮
本宮ことは/藤ちょこ
幻狼ファンタジアノベルズ
ISBN:978-4-344-81765-4
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