死神姫の再婚―腹ぺこ道化と玩具の兵隊― / 小野上明夜

本の感想, 作者名 あ行小野上明夜

アリシアの今は亡き「一番目」の夫の異母弟・エリクス伯爵が突然アリシアの元を訪れる。諸処の事情からカシュヴァーンに保護してほしいというエリクスの要請を受け、カシュヴァーンはエリクスの滞在を許可する。そして、エリクスの命を狙うらしいルアークそっくりな青年が屋敷に忍び込み……

コメディ時々シリアス、漫才も絶好調の第三弾。

アリシアの天然ぶりに時々忘れそうになるんですが、このシリーズの根幹にあるものってかなりシリアスなんですよね……。ラブコメを強要する新キャラ有り(日記とかメモでもつけてるんとちがうか、と何回か読み直してしまった)アリシアが和みを提供しすぎて、周りもそれに和まされてと殺伐とした雰囲気がだんだん丸くなってきてます!

と思ったらいろいろうへーっとヘビーな展開の連続でもっと和ませて!アリシア!と違う意味でとても手に汗握って応援してしまいました。こう、ちょっと苦手なタイプのヘビーさ。ザッツ後ろ向きとか、精神的後遺症が肉体にっていうのはどうにもこうにも、苦手です。
そして前巻に引き続きアリシアの腹痛はまだまだ治らないようでいつ直るのかとそればかりが気になります。攻めるカシュヴァーン、(無意識に)よけるアリシア!この攻防やいかに!家族に落ち着くか!とニヤニヤしながら読みました。

img死神姫の再婚―腹ぺこ道化と玩具の兵隊―
小野上明夜/岸田メル
B’s-LOG文庫(20008.04)
ISBN: 978-4-7577-4186-7
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