竜の夢見る街で2 / 縞田理理

本の感想, 作者名 さ行縞田理理

キャスパーはあることを確かめるためにコリンの住むフラットを訪れるが、あいにくコリンは留守にしていた。折良く居合わせた≪アシュトン・テラス≫の住人アーウィンの「お手製」料理を食べてしまったキャスパーは前後不覚に陥り、本性の竜となった姿を同じく≪アシュトン・テラス≫の住人・エレンとトッドに目撃されてしまう。一方、コリンは大スクープを手に入れるためにとある人気バンドのボーカルが引き篭もっているという郊外の屋敷を張り込むことにするが……。

≪アシュトン・テラス≫の面々がとてもいい味出してた!

自分を人間に変える魔法をかけた魔法使いの生まれ変わりを探す超絶美形の「本性はドラゴン」のキャスパーに、彼になぜかかかわってしまうタブロイド紙の冴えないカメラマン・コリン、そしてコリンの住む≪アシュトン・テラス≫の住人達が繰り広げるドタバタコメディ。キャスパーのなんだか和んでしまうお間抜けぶりや癖の強い住人達のアレコレがすっごくたのしかったです。特に、覆面ロマンス作家のトッドのツッコミがいいなぁ。一歩踏み出したエレンちゃんもかわいくて凄く好きだ。
キャスパーがお探しの生まれ変わりは彼で決まりか、と思っていたら最後の最後にあっと驚きの一言でこの先どうなるかの予想がつきません。続きも楽しみです。

img竜の夢見る街で2
縞田理理/樹要
新書館ウィングス文庫(2009.09)
ISBN:978-4-403-54142-1
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