銃姫10~Little Recurring circle~ & 11~The strongest word in the world~ / 高殿円

本の感想, 作者名 た行高殿円

宝石谷で繰り広げられる戦闘に張り巡らされていたセドリックを陥れるための罠。スラファト軍の大攻勢にたったひとりで立ち向かうセドリックとそれを見守ることしかできないアンブローシア。そして明かされる世界最強の魔法≪銃姫≫の秘密とは……

最大最強、そして最悪の魔法は、誰もが持つ、言葉にしたらとてもありきたりのものでした。

圧巻の最終巻。序盤から情け容赦無しの展開の連続で、もうこれは全滅エンドしかないんじゃないだろうかとある意味のあきらめに似た何かを感じながら読み進めていったんですが、びびりながら読んでいたわりには最後はすっきりと丸く収まったような気が……するんですが間違ってませんよね。

≪銃姫≫の正体については、なるほど!と思わず手を打ってしまいました。そして最後は(ネタバレネタバレ:あの状況ならアンが銃姫になっててもおかしくないよなぁ、と思っていたんですが、アンは結局銃姫にはならなかった、という理解でいいんですよね?:1回しか読んでない上に理解力が皆無)。世界を維持するための封印などは、相変わらず容赦ないな、想像したくないなぁとちょっと心を無にして読んでみたりと、きつい展開の連続の中に最後には救いがあったのが良かったです。ラストの大混乱ぶりについては、パルメニアシリーズの端々に語られているのであんまり驚きはしなかったのですが、パルメニアシリーズに直につながりすぎる単語がわんさか出てきて、ここでか!と思わず身構えてしまいました。これは、両シリーズ通して再読しろフラグ……!

img銃姫10~Little Recurring circle~
高殿円/エナミカツミ
MF文庫J(2009.12)
ISBN:978-4-8401-131-5
bk1/amazon


img11~The strongest word in the world~
高殿円/エナミカツミ
MF文庫J(2009.12)
ISBN:978-4-8401-3132-2
bk1/amazon】,