進め、骸横たわる荒野 幻獣降臨譚 / 本宮ことは

本の感想, 作者名 ま行本宮ことは

リスタルの王都に戻ったアリアは、シェナンの姉であるシエネスティータと再会する。そこでシエネスティータと共に戦勝祈願を行っていたシェリカ姫に絡まれ、彼女を連れてライル達が戦う戦場に向かうこととなったアリアは凄惨な戦場を目の当たりにし、さらにリスタル国王にまみえることになる。

「もう、ひとりじゃない―」という帯のあおりは九割詐欺だった。

幻獣降臨譚の風呂敷畳加速中のクライマックス真っ最中巻。リスタルに戻ったアリアが圧倒的な強さを見せ、ライルの窮地を救うお話でした。
完全にライルフラグがへし折られましたが(シェナンがー、ライルがー、とかいう葛藤を既に乗り越えて(というかそこらへんがどうでも良くなった)だいぶ経ちますが、実はライル派だったんですよ私)、こう、さわやかに格好良く、特別以上の存在になった二人がいいなぁと思います。でも、ヒロインとのフラグがなくなってあからさまに姫様フラグはお腹いっぱいだけどね!(とかいいながら好物です)

凄惨な展開の連続ですが、アリアが成長しきって聖人のようになってるのである意味安心して読めるのも(つらいことが多い割に)安心要素かなぁと思ってしまいます。そして、今回もまだ助走期間だったので次こそ強力幻獣同士のガチンコ対決、そしてついにアリアの鉄拳制裁が炸裂か!という展開になりそうなのでいろいろ楽しみだったりします。

img進め、骸横たわる荒野 幻獣降臨譚
本宮ことは/池上紗京
講談社ホワイトハートX文庫(2010.02)
ISBN:978-4-06-286636-1
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