霧の街のミルカ 帰らぬ王子と初恋の都 / 青木祐子

本の感想, 作者名 あ行青木祐子

幼なじみかつ親友であるフィオナがロンドンにやってくるという情報を入手したミルカは、彼女の保護および自身が実家に連れ戻されることを阻止するために、オシアンの助力を得てフィオナの保護に乗り出す。一方、スティーヴンは雇い主の命令でにとある令嬢のためにスコットランドに向かうが……

ええ!ここからがクライマックスじゃないの?という最終巻でした。

ミルカシリーズ第三巻にして最終巻。ミルカの出身や謎いっぱいのオシアンの秘密に迫った一冊でもありました。なるほどそうか!といろいろ納得してしまいました。
最初からトップスピードでいろいろあかされていくので息つく暇もなかったです。フィオナとミルカの冒険もどうなるのか予想がつかなくて、わくわくしながら読んでいました。どの人も怪しすぎて、そして物語(シリーズ)のカラクリもいろいろ意外でした。

最終巻ということもありオシアンvsスティーヴンがどうなるのかとこちらもある意味はらはらドキドキの展開でした。腹黒搦め手のオシアンと真っ向勝負のスティーヴンの直接対決の結果はドローのように思いますが、これからどうなるんだろうというところで話が終わってしまったので無念でなりません。この三角関係はどんな決着がつくのかな、と一人でにやにや妄想したいと思います……。

img霧の街のミルカ 帰らぬ王子と初恋の都
青木祐子/佐倉汐
集英社コバルト文庫(2009.10)
ISBN:978-4-08-601341-3
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