女神の娘の恋歌 光の乙女、闇の聖女 / 響野夏菜

本の感想, お気に入り, 作者名 は行響野夏菜

グメーラ唯一の聖職者として、伯爵兄弟とも良好な関係を築きつつそれなりの日々を送っていたミーナの前に、幼なじみで先輩である司教のフィーンが現れる。グメーラに赴任したというフィーンのミーナへの「なれなれしい」態度に嫌悪感をあらわにする伯爵弟レイヴェン。そして、フィーンは本庁からとある密命を受けいた。

これはもう兄しかない。

地味にツボにはまって実はとても続編を楽しみにしていたシリーズ第2巻。いろいろ大事になってきてさらなる展開が気になる!というところで次に続く、となりましたのでこれはシリーズ化決定のようです!めでたい。

まずは今回の新キャラフィーン。素直にだまされました。すっごくヅカくさい人だなぁと思ってたら(略)。ミーナとの絆がとても好物ですごちそうさま。そして執事のファランドさん。前回は堅物だなぁと思っていたんですが今回イメージが反転しました。おもしろい人だ……まじめなんだけど。
でもってメインテーマ(?)の伯爵兄弟ですが……!もうこれは兄しかないと思ってしまいました。全力でお兄ちゃんのターンだったせいかもしれませんが、苦労性のお兄ちゃんが格好良くて格好良くてどうしようかと!弟と比して大人な対応が素敵だ。前回の感想で甲乙つけがたいとか申し上げておりましたが、基本的に「苦労性」の方が好きなのでその法則はやはり今回も適用された模様です。
自らに科された「運命」に真っ向から立ち向かっていくミーナと、それを支えるフィーンに伯爵(兄)、そして未だ不穏な動きをする弟と手に汗握る状態は変わらないので、続きが楽しみです。
そしてお兄ちゃんがいいといいながらも弟君も応援しているので、この兄弟には二人とも幸せになってほしいと思わずにはいられません。ので悲劇だけはやだ、と念じておこうと思います。

img女神の娘の恋歌 光の乙女、闇の聖女
響野夏菜/椋本夏夜
B’s-LOG文庫(2010.04)
ISBN:978-4-04-726476-2
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