怪盗レディ・キャンディと約束のブーケ / かたやま和華

本の感想, 作者名 か行かたやま和華

結人と共に結人の同窓の結婚式に出席したスズメだが、遊佐の陰謀にはまり前後不覚に陥ってしまう。楽しみにしていた花嫁のブーケをもらえず、さらに些細なことから結人と喧嘩をしてしまい落ち込むスズメ。そして同じ頃、結人はスズメが追う『呪われ死宝物』の絡みのやっかいごとに巻き込まれていた。

甘すぎて甘すぎてもうお腹いっぱいで胸焼け。

怪盗vs軍人(しかも実は婚約者同士)といろいろ期待してしまってなんだかその通りの展開がてんこ盛りのシリーズ第三弾。
今回は怪盗分はほぼゼロでしたが、そんなことはどうでもいい(気にならない)程度にあっまあまのべたべたで大変お腹いっぱいでございます……!
結人にふさわしくないと悩みつつ、結人の気持ちがうれしいけど言葉がほしいと揺れるスズメ、スズメ以外に何も見えてない結人と本当に甘い。結人さんのスズメ好きオーラは一冊目から出ていたんですが、ここまで重傷とは思ってもおりませんでした。
影の主役の「変な態の人」の執事さんは相変わらず序盤から最後までトップギアでこちらも笑いました。ひねくれた愛がとても温かい執事さんですが……いつまで妨害するつもりなのかな。

宝物以外にもスズメを巡っての結人さんとあの人の勝負もありそうです(しかし、ここまでお互いにぞっこんだと勝負が成り立たない気もする)。長期化しすぎるのもだれそうでのでそこそこのところで!と思いつつ今後の展開も気になります。

img怪盗レディ・キャンディと約束のブーケ
かたやま和華/サカノ景子
集英社コバルト文庫(2010.05)
ISBN:978-4-08-601406-9
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