あやかし江戸物語 妖狼たちにご用心! / 伊藤たつき

本の感想, 作者名 あ行伊藤たつき

幼い頃一度だけ遊んだ友人の兄妹を捜すため、田舎から江戸に出てきた「みこ」は、自身が持つとあるやっかいな体質でトラブルに巻き込まれる。そんなみこを助けたのは、江戸でも評判の二枚目歌舞伎役者・二海。どさくさに紛れて財布をすられてしまったみこは、二海の一座にしばらくやっかいになりながら人捜しを続けることにする。

レーベル間違えたかと思った。

「人」と「妖」のふたつの姿もつ「化妖」の世界で、「狼」の一族である徳川家が天下を取った江戸を舞台に繰り広げられる和風ファンタジー第一弾。新シリーズと言うことで挑戦してみました。

お元気ヒロインの繰り広げるドタバタラブコメ(お色気もあるよ←ただし、ヒロインが純粋培養過ぎてその意味に気付いていない)で勢いがありました。江戸(っぽい舞台設定)である必要性はあったんだろうか、とか、私この人絶対悪役と思ってた!とかいろいろありますが、一巻目のオチは(あんまり察しの良くない読者であるということもありますが)予想外のところがあって結構面白かったです。二海さんはいいアニキ、なので読んでて気持ちよかったかな。ちょっとヘタレ入ってるかもだけど。しかし、一番お気に入りはワンコなんだワンコ。しつけされた苦労性のワンコさんが大変そうで同情を禁じ得ない。

しかし、なんというか……逆ハー要素というかお色気成分が……。最近のお色気成分は割にきわどいところまでいくのね、とちょっと感心してしまいました。個人的にはもうちょっと慎み深い方が好きだなぁ。

imgあやかし江戸物語 妖狼たちにご用心!
伊藤たつき/音中さわき
角川ビーンズ文庫(2011.02)
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