聖グリセルダ学院の祭典 / 鮎川はぎの

本の感想, 作者名 あ行鮎川はぎの

初の学院祭を間近に控え浮かれる学院。ティエサはエステリアとともに「ラララの会」を発足させ、ラララ叢書を布教するために紹介冊子を作ることにする。ラララの会にはそれぞれの思惑が入り乱れ、ティエサの周囲の人物ほとんどが入会し、冊子作りも順調に進む。そして、時を同じくしてティエサの護衛対象であるネージュの妹シアーハが学院に入学するが、彼女は人をなかなか寄せ付けようとしない。

展開はやっ(ニヤ

前巻が学院生活から遠ざかっていましたが、今回は学園ものといえばこれでしょ!の学院祭に巻き起こる騒動を描いていました。シアーハがやって来たことによりティエサの仕事が本格化する、のですが、とある理由から人を近づけないシアーハは一筋縄でいかなく、そしてまた学院で不穏な事件が起き……と見所たくさんでした。相変わらずさらっと容赦ない展開にもっていくところが好きかも知れません。
兄のネージュが暑苦しい変人なので妹もさぞかし変なんだろうと思っていたんですが、一人ドシリアスで予想が外れました。しかも、この、ネージュとシアーハが……!ギャグ要員だと思っていたネージュさんの思わぬ展開にちょっとこれはもう続きが楽しみですよ!

見所といえば、ラストの、ラストの……!前シリーズがあれだったのでこんなに早くとちょっとびっくりしましたが、交換日記は笑いました。主様-お兄ちゃん連合の涙ぐましい努力がこれからも続きそうで、こっちも楽しみ。

おかしなところに「次は8・9月連続刊行」とありますので時をおかずして楽しめそうです。

img聖グリセルダ学院の祭典
鮎川はぎの/凪かすみ
小学館ルルル文庫(2011.05)
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