橘屋本店閻魔帳 ふたつのキスと恋敵! / 高山ちあき

本の感想, 作者名 た行高山ちあき

美咲のムコ候補・弘人が美咲の家に下宿することになり、弘人に惹かれる美咲は心臓に悪い日々を送っていた。そんなふたりの元に、弘人のもう一つの婿入り先候補の跡取り娘である静花が現れる。美咲をライバル視する静花だが、隠り世がらみの事件を一緒に解決するために美咲に助力を求めて……

静花さん好きだなぁ……思ったより出番なかったんですが。

妖怪と人のハーフ美咲と、妖怪のサラブレット・弘人のわりと直球恋物語三冊目。弘人の過去の恋が語られ、美咲がそれにやきもきし(といいつつ、そんなにしてなかったかも)、弘人の過去と関わりのある事件が発生し……というお話でした。前回少しだけ登場された静花さんが今回再登場。見事なお嬢様っぷりで、なんだか好きだなぁ。こういうまっすぐなお嬢さんは好みです。

今回、鵺の一族だからこその悲しい恋物語が語られてしましたが、女性陣、それでいいの!ってちょっともやっとしてしまいました。そういう風に考えるように育てられたとはいえ、なんかこれは違和感やわー、とかなんとか思う程度に、「寄り添うだけ」(にみえる)女性は苦手です。そんなわけで、悩みつつもがんばる美咲や、静花さんは好感度高いなぁ!

もうあと数巻、美咲が弘人の真意をつかめず青くなったり赤くなったりするのをニヤニヤ見守れるのかと思えば、結構展開が早く。とはいっても次は天狗絡み?の事件が起きそうなので、続きも楽しみ。

img橘屋本店閻魔帳 ふたつのキスと恋敵!
高山ちあき/くまの柚子
集英社コバルト文庫(2010.12)
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