身代わり伯爵の婚前旅行 I すれ違いの蜜月 / 清家未森

本の感想, 作者名 さ行清家未森

アルテマリスでのジークの結婚式に出席するため、ミレーユとリヒャルトは初めての外遊にでかける。道中、前大公派の襲撃を受け、護衛やその他の随行員とはぐれてしまった二人は、リゼランド経由でアルテマリスに向かうことになる。

女王様の出番はまだですか?

無事婚約したミレーユとリヒャルト、シアランから外に出ての新章開幕。だいぶまとめにはいって終わりが近づいているのか、それてもまだまだ話が広がるのかこの時点では(私には)分かりませんでしたが、今までちらりと語られてきたことががっつり話に絡んできそうな、そんな幕開けでした。悪役さんはしぶといし(あれで終わりではないかと)、敵か味方がよく分からない人もいるし(ご本人の勘違いも多分に含まれていそう)、なにより女王様出てくる!と思ったら緊急脱出で次回以降に持ち越しで残念だったしです。女王様関係といえば、あそこのシーンで出てきた少年が気になります。今後どんなポジションで出てくるのかな。

と、話の本筋はいつもどおり楽しく、そしてミレーユとリヒャルトの直視できないラブラブっぷりは絶好調でした。サブタイトルになっている「すれ違い」も(深刻といえば深刻なんですが)お互いを想い合っての行動で……ごちそうさまでした。最後のリゼランドへの里帰りもよかったなぁ。久しぶりのミレーユの下町モードがよかったです。

img身代わり伯爵の婚前旅行 I すれ違いの蜜月
清家未森/ねぎしきょうこ
角川ビーンズ文庫(2011.09)
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