フォーチュン・オブ・ウィッカ6 タロットは愛を結ぶ / 月本ナシオ

本の感想, 作者名 た行月本ナシオ

アイリとのコンビ解消を切り出したハイヅカは、ひとりコゲツのもとに向かった。コゲツと対峙したハイヅカは、『黒の七星旅団』がすでに必要な情報を入手していることを知る。そして、対策室は旅団との最終決戦のため、セントパレスに戻ることになるが、道中旅団に襲われ、ダリウスがさらわれてしまう。

は、ハイヅカ!ハイヅカめ!(またこれ)

コンビモノでチームモノのシリーズ最終巻。きれいに上手いことまとまって、とてもよい最終巻でした。いやー、かの人に関しては本当に良かったよと思わず心の涙を流しかけました。
さて、かの人はさておき。アイリの父親世代の想いと、アイリたちの想いとが重なって、綺麗に着地でした。ウィッカの予言関係はちょっと消化不良感があるんですが、個人的にはまあいいかなぁ、と……

個人的に言うことがあるのは、とりあえずハイヅカさんですね。相棒の立場を利用してひどいやつですね!(ほめてる) ちょっと余裕みせながら、相棒かつ先輩かつ離れられないという立場を利用して好き放題じゃないかこいつ…!(たぶん、このちょっと余裕綽々っぽいところがこのシリーズの売りのひとつ) そして、鈍感ながらもそれに気づいたアイリに、ハイヅカほどあからさまじゃないのでアイリに気づいてもらえない青年……いらぬツボをいろいろ刺激されました。がんばれ、青年!

とまあ、コンビものでも楽しみ(この二人の距離がまたいいんだ)、チームモノとしても楽しみ、頑張る女の子モノ(無駄に空回りしていない所がこれまたストレスたまらなくていい)としても楽しみ、いろいろ楽しめたシリーズでした。次の作品も楽しみ!

imgフォーチュン・オブ・ウィッカ6 タロットは愛を結ぶ
月本ナシオ/薄葉カゲロー
角川ビーンズ文庫(2012.01)
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