金星特急6 / 嬉野君

本の感想, お気に入り, 作者名 あ行嬉野君

夏草、三月とともにグラナダにたどり着いた錆丸は、一足先にグラナダに潜伏していた砂鉄・ユースタス・アルベルト(とヴィットリア姫)らと合流する。一方、金星に集められた女の子たちは、錆丸のペット・ウェルの目を通じて錆丸たちの旅を追いかけていた。

最終巻出るまでがまんすればよかったーーーーーー!

金星特急ラス1の6巻。12月ごろにでるという本編最終巻の文庫化を待てばよかったと後悔しきりです。面白すぎて、面白すぎて……外出先に持っていく本を間違えたのが運の尽き。いやでも後悔はしない。

まずは錆丸サイド、夏草や三月に鍛えられた錆丸がたくましくてとてもかっこよかったです。これはいい男になるなぁ。最後の最後の、月氏の面々をあっと言わせた行動も錆丸らしいなぁ、と思います。錆丸のこの行動から金星がどう動くのか、最終巻に期待です。
で、なんだかすごいよって噂を聞いてたゴロゴロ方面なんですけど、確かにすごかった。砂鉄が甘やかすとか、甘やかすとか!もう何この人達もっとやれ。しかし、彗星関係やユースタスをネチネチいじめていた人関係とかで一筋縄でいきそうにないのでこちらも最終巻にどう転がるか、目が離せません。ユースタスといえば、報酬のバケツプリンにも笑ったなぁ。夏草さん心得ていらっしゃる。アルベルト殿下ももりだくさんだし、伊織にいちゃんの男っぷりはすばらしいし。
対する金星サイドの「女子会トーク」が非常に可愛らしく、自分の感情を持て余す金星になるほど、と納得するなど。ただただ恋しい男の子に会いたいだけの金星の気持ちが辛いなぁと思わすにいられません。

もう全編にわたって目が離せなさ過ぎて感想に困ります。つまり面白い。しかしあと2話で終わる気がしないのも事実ですが、なにはともあれ続きを楽しみにしています。今から続きが掲載されてる本誌、買えるかな……。

金星特急6
嬉野君/高山しのぶ
新書館ウィングス文庫(2012.06)
amazon/honto