銀竜姫とかわいい恋人のススメ / 斉藤百伽

本の感想, お気に入り, 作者名 さ行斉藤百伽

ヴォルムス帝国の皇太子カリアスの妃候補となったフラーウェン公国レアティーナだが、公国からヴォルムスの宮殿にやってきたレアティーナを溺愛する兄四人の策略で、カリアスと距離を置かなくてはなってしまう。レアはカリアスへの想いを持て余しながらも、カリアスの母である皇后の命令で、カリアスとともに先日の事件の「関係者」への「お礼参り」に行く事になる。

かわいいなぁ、もう。

読みながらニヤニヤが止まらなかった前作からの続編。ルルル文庫は読み切りが多いので続編はないかなぁと思っていたんですがまさかの続編で、そして前作に引き続きニヤニヤしながら楽しめたので良かったです。(兄たちのその涙ぐましい努力と有能な侍女のお陰で)恋を知らないレアが右往左往しながらカリアスへの想いをつのらせるところや、兄たちの妨害にもめげず頑張るカリアスのアレコレが非常に楽しかったです。よいなぁ、少女小説。今回も一番の黒幕はオトコマエの皇后さま、でした。レアとカリアスが遭遇する一連の騒動のアレコレも結構面白く、実は自身もオトコマエな心意気のレアが格好良かったです。そしてそこに関わってくるお嬢さまの恋物語もなかなか。

実はそんなに出番がないながらも妹を溺愛する兄が面白すぎたので、できれば続きも読みたいなぁ。うまいこと収まっちゃってるといえば収まっちゃってるんだけど、ほら、レアの新たな有能なアドバイザーもやってくることですし(笑)。

銀竜姫とかわいい恋人のススメ
斉藤百伽/椎名咲月
小学館ルルル文庫(2012.08)
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