宮廷神官物語 少年は学舎を翔ける / 榎田ユウリ

本の感想, 作者名 あ行榎田ユウリ

人の心を見抜く第三の眼を持つ慧眼児として王都に迎え入れられる事になった天青は、神官見習いとして生活をはじめる。しかし、エリート候補の集まる見習い達が学ぶ学舎で、天青は早速陰湿ないじめの標的になってしまう。そんなある日、鍛錬のために入った山で天青は山に暮らす不思議な二人に出会う。

期待を裏切らないいじめられっぷりとそこからの反逆。楽しゅうございました。

シリーズ2巻目は学校的なところで天青がいじめられつつも、持ち前の前向きさと人の良さでなんのかんのと周りを自分のペースに巻き込んでいくまでのお話。この子は、きっと、今はどうしようもないいじめっこだけどもう少ししたら!という子がいたり、長いものに巻かれまくってるけどきっといつか頼りになるんだろうなぁ(きっと)という子がいたりで、色々お約束ながらも楽しかったです。天青を甘やかしたいけどぐっと我慢の鶏冠の見守りモードも……ええものでした。

そして、前巻に引き続きなのか何なのか、性別が迷子の人の登場に一人でひぇーっと変な声を上げそうになりました。うん、そんな気もしてた。出てきた瞬間からきっと関係あるような気はしてた。けれども、まさか(フェードアウト)。妙にかっこいい方なので、続きでもどんどん活躍して欲しいのだけど期待していいのかなぁ?続きも楽しみ。

宮廷神官物語 少年は学舎を翔ける
榎田ユウリ/カトーナオ
角川ビーンズ文庫(2008.02)
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