八百万の恋わずらい / みどうちん

本の感想, 作者名 ま行みどうちん

神様の結婚相手の斡旋を任務とする結婚相談省に所属するリーファは才能と知識はあるものの熱意が空回りし、縁壊しとまで呼ばれ結婚相手を探す神々からは敬遠されていた。結婚相手を探すことになったがやる気のない龍神バイロンはは、リーファを自分の婚活導師に選びのらりくらりと結婚の圧力から逃れようと画策していた。

相変わらずどことなく「妙」な少女小説だ(褒めてる)。

一筋縄ではいかないみどうちんさんの新作は、ヒロインが婚活導師という妙な肩書きを持つ元気な女の子でした。前回に引き続き、情熱が若干空回りする熱血ヒロインがちょっと面白かったです。「婚活導師」という響きが妙におかしくて、変なコメディに違いないと思っていたんですが、「神様の婚活を応援する」というそのベースの部分に感じる「妙さ」(※褒めてる)以外はそれほど斜め上ではない、よく考えるとわりとまっとうなラブコメでした。私は娘(仮)を心配するお父さん(仮)が好きです。こういうポジションに弱いです。

さて、ルルル文庫にしては珍しくシリーズ物?のようで続刊も決定しているとのこと。同じヒロインか、(八百万の神様がいるので)主人公を変えてのお話になるかは不明ですが続刊も待ちたいと思います。

八百万の恋わずらい
みどうちん/くまのゆず
小学館ルルル文庫(2013.01)
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