宝塚-月組 / THE KINGDOM

素人の観劇日記宝塚, 月組

月組さんのドラマシティ公演を見てきました。
昨年の夏頃公演していた「ルパン」(アルセーヌ・ルパンの、本家本元のほう)の登場人物が主役のスピンオフもの。情報部の新人ドースンくんと、気楽な貴族の次男坊だったので軍人志望のヘアフォールくんを軸に繰り広げられていく陰謀と友情と、そしてほのかな恋心のお話でとても面白かったです。

私、この作品を作られたマサツカさんの作品はですね、めっちゃ苦手(男のロマン系を描いたものがだいたい該当)かめっちゃ好きかの二者択一なのですが、これは好きな分類でした。ざっくりというならば、そう、私が初めて宝塚の同じ演目を2回見た、記念すべき公演・マジシャンの憂鬱のような!笑えるし陰謀もあってほのかな恋心もあって女の人がつよくてかっこいいという!あの!系統。ということで楽しかったです。
このお話、主人公がふたりなのは知っていましたがヒロインまでダブルとは(配役表をちゃんと見ていなかったので)観に行くまで知りませんでした!そしてこのダブルヒロインがいいものなのです!正統派のロシアの貴族サーシャちゃんに、ドースンの先輩相棒でこれは良いツンデレというジェニファーさんが、もうかっこいい!守られるだけで、(色恋以外の)正直話の展開にはいなくてもあんまり問題ないよね……というポジションじゃなくて、ちゃんとふたりとも、それぞれの「仲間」として動いているところがすごく好きだなぁと思いました。

好きだなぁ、といえば、情報部の人達もなかなかおもしろいですし、サーシャの付き人さんも、最後の最後にそんな美味しいエピソードを披露するなんて不意打ちだわ……と最後の方までとても素敵でした。あとは、物語で何回も出てくる「生きる努力をする」というセリフが、重いけどいいなぁ、と。決して約束はできないけど、生きてまた会うためにやるべきことをちゃんとやる、という決意が伝わってくるセリフでした。

ということですごく楽しかったので、男のロマン系のお話もいいけどこういう系統のお話もぜひまた新作を。できれば大劇場で(笑)