覆面竜女 巫女は目指す、六花の頂点 / 藍川竜樹

本の感想, 作者名 あ行藍川竜樹

竜女選考のための実地試験のため、蒼翔や蝶麗らと別れ蓮に向かった蓉華は、そこで魍魎の王の討伐という課題を課される。一方、蒼翔は皇后の手引でお忍びで蓮に滞在中という皇帝との面談の機会を得るが、皇帝は蒼翔を見るなり蒼翔を反逆者として始末するように命を下す。

女の子が(物理的に)強い話は楽しい。

シリーズ6冊目。物語も終盤!と書いてあったので、もうあと3冊位あるのかと思えば、読了後に帯を見たらあと1冊と書いてあった!と若干驚いた一冊です。竜娘たちの力の謎、蓉華の力の謎、師匠の謎(とはいってもだいたい分かった。これでミスリードだったら泣く)、蒼翔と皇帝といろいろとぎゅっとつめ込まれた一冊で濃かったなぁ。お兄ちゃん大好きな弟君も見せ場があってよかった。この物語で一番好きなのはやっぱり弟くんだ(笑)。

今回、蓉華は蝶麗さまと別行動なので華麗なるお蝶さまの活躍は序盤だけだったのですが、それでもやっぱりこのふたりいいなぁと思えるやりとりにほっこりしました。お蝶さまの代わりに今回頑張っていたのは蓉華のライバル・桜花さん。ただの嫌味なライバルかと思えばガッツがあって、それでいて恋する乙女でよいものでした……。あ、あんたを助けるためなんかじゃないんだからね!というところがいいものなんです。ライバルなんだけど、それでも憎めないというか頑張るところがいいなぁ。

最終巻も楽しみだ。

覆面竜女 巫女は目指す、六花の頂点
藍川竜樹/サカノ景子
集英社コバルト文庫(2014.10)
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