左遷も悪くない2 / 霧島まるは

本の感想, 作者名 か行霧島まるは

初めて取った休暇に家に転がり込んでいる妹ジャンナの買い物に出かけたウリセスとレーアは、出先でウリセスの副官エルメーテと遭遇する。田舎には珍しい伊達男のエルメーテに熱を上げるジャンナに困ったウリセスはエルメーテに取引を持ちかけられる。

ほんわかしつつも今回は若干緊迫感。

強面で不器用な、田舎に飛ばされてきた軍総司令のウリセスと、その新妻レーアの物語。今回はウリセスの妹ジャンナが巻き起こす騒動(の続き)と、謎の外国人のお話でした。

恋する乙女のジャンナが面白かったです。エルメーテに転がされまくっていますが、その転がされ方もある意味可愛くてねぇ……本人にしてみれば燃えろ!というところなんでしょうが、ああいう発散の仕方は健康的でよいものです(笑)。女性陣の団結力と怒りにたじたじのウリセスも面白かった。
そして、ちょっと緊迫したお話の謎の外国人関係。なんか変なおっさんだなぁとおもってたら、想像以上に変なおっさんでした。すごいんだけど、なんだろう、あの片言のお陰で余計に変に見えるのかなぁ。

裏ではいろいろと陰謀も張り巡らされているようですが、まだまだ田舎にはその火の粉は飛んできておらず、のなんとも言えないのんびり感が心地よいお話です。この空気感が好きなんですが、シリアス方面に展開するのもそれはそれで面白そうだし……3巻もでてるので読まないと。

左遷も悪くない2
霧島まるは
アルファポリス(2014.05)
amazon/honto