覆面竜女 皇帝は欲する、天界の華 / 藍川竜樹

本の感想, 作者名 あ行藍川竜樹

漣に出没した魍魎騒ぎを収めた蓉華たちだが、間を置かずして各地で魍魎が各王府を制圧していった。混乱する状況の中、魍魎を操る月淑妃に捕らわれた蓉華を助けるために蒼翔は追われながら体制を整えようとするが、次々に魍魎に襲われる。

女の子の強い話はよいものでした。

シリーズ最終巻。ずいぶん大きな話になってきてこの一冊でちゃんと完結するのかなぁと心配になりましたがきれいにすっきりまとまって良いお話でした。蓉華は捕まってるし、お蝶さまは別行動出しで今までよりはすかーっと感はなかったのですが、それでもやっぱり女の子たちが強くたくましくかっこよく、女の子が(物理的に)強いお話はいいものです。そしてようやく登場した蓉華のお師匠様が……やっぱり物語のパワーバランスを崩してました(笑)。
竜娘と魍魎、竜府の謎、いろいろなるほどなーそーくるかーというところが多くて最後まで興味深く読むことが出来ました。そして、いろんな人にいいところをかっさらわれる蒼翔が哀れ……シリーズ全般を通して、男前なヒロインとかっこいいんだけどいいところで二枚目半に甘んじてしまうというヒーローが楽しかったです。

覆面竜女 皇帝は欲する、天界の華
藍川竜樹/サカノ景子
集英社コバルト文庫(2015.01)
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