アドリア王国物語 誓いの剣と星に導かれし者 / 文野あかね

本の感想, 作者名 あ行文野あかね

アドリア王国の第一王子ルースに仕えともに聖杯を捜すことになったエマは、バルトらととも一旦東都に入る。ルースの配下として認められるため、聖杯の情報を求めて迷宮の街に向かうことになった一行は、そこで領主の娘が狙われているという話を聞き、エマがその身代わりとして彼女の結婚相手を選ぶための宴に出ることになる。

エマとバルトさんの距離感がたまらない。

おっと1冊目の感想書いてなかった!けどシリーズ2冊目

謎の「聖杯」を求めてふらふらする話なのかなぁ、と思っていたのですが、基本は王都でそこから各話出張で聖杯さがしつつ世直しという形になりそうなそんなお話でした。王子様のご兄弟は、こじれてるなー。愛ゆえにこじれてるのか元からこじれてるのかというと、どうも後者のようですが今後こじれた人たちが何を仕掛けてくるのかというところが怖いものがありますね。

さて、今回の出張先は「一度入ったら出られない」迷宮を形成している街にあるらしいという手がかりを求めての旅。領主の娘さんとエマとの女の子トークがかわいいなぁ、とか、やっぱりマイ・フェア・レディ展開はいいっっ!とか、なんだよバルトさん実はデレてるじゃないですか!とか要所要所が楽しかったです。あと、やっぱり謎な吟遊詩人はロマンだな、と思いました。

エマがルースの腹心と認めらる場面はすごくよいものでした。こう、公的にも「腹心」ポジションとして女の子が認められるっていうのは、個人的にすごくロマンがあってとても好みです。続きも出るといいな。

アドリア王国物語 誓いの剣と星に導かれし者
文野あかね/天野ちぎり
角川ビーンズ文庫(2015.1)
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