Jan.27.2006(Fri)
宝塚大劇場

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へろへろタカラヅカ鑑賞録 (注:素人のたわごとです)

■星組 ベルサイユのばら ―フェルゼンとマリーアントワネット編―


※ 若干ネタバレしてます。ネタバレ不可の方は回避推奨

次のベルばらはフランス革命250周年くらいだろうな、と思っていたら思ったよりも早く来ました。そう、マリー・アントワネット(とついでにいえば、フェルゼンとオスカル様も)生誕250周年だそうで!イラストの後ろから現れる3人(アントワネット・フェルゼン・オスカル様)に初めての時はびっくりしたものの、もうびっくりはしません。ああ、ベルばらを見てるんだなぁというなんだかよくわからない感慨と共に堪能して参りました。

それにしても、ピンクでした。
舞台の外枠はピンク。オープニングももピンクピンク。
ついでに、たぶんオスカル様の部屋もピンクだった気がします(暗かったので断言はできませんが)。なにげに乙女なオスカル様の部屋に笑えます。

今回はゲットできたチケットが最近何かと気になる大空さんがオスカルの日程だったのでかなり楽しみにしていたのですが、期待を裏切らずすばらしいオスカル様でした。なんというか、美しいんですよね〜、オスカル様。安蘭さんアンドレとの絡みが大変よろしかったです。眼福眼福〜。今回のオスカル様、演出のせいか何かは分かりませんが(注:素人です)、とにかくかわいかったです。凛々しいだけではないオスカル様も素敵。

非難覚悟で白状しますと、正直な話、ベルばらはオスカル様とアンドレがメインで、フェルゼンと王妃様はどうでもいいわ、と思っていたクチなので、今までアントワネット編を本気で見たことがありません。しかし、やっぱり生はいいものです。フェルゼンのヘタレめっ!とか思いながらも、許されざる二人の恋路にやきもきしておりました。最後の断頭台のシーンでは、アントワネットの凛々しさとフェルゼンの悲痛な叫びがすばらしかったです。
しかし、残念なことに、なんとうか、フェルゼンの影が薄くてですね……(私の見方も悪いのですが←フェルゼンが喋っていてもオスカル様を見る)。お別れのシーンはオスカル様を見てたので何とも言えませんが、はっきりした見せ場が馬車のシーンだけだったのは気のせいだといいのですが。

他にも、今回はいつものアントワネット編と明らかに違う演出が何カ所か。
だって、あの決め台詞
「マリー・アントワネットはフランスの女王なのですから!」
がなかったんですよ〜。その代わり、そのセリフが入るあたり(幕間前の山場)にアントワネット作詞作曲のアントワネットのソロが一曲とお別れを言うフェルゼンという流れになっていました。曲としては、恋とか愛を歌ったタイプのもので見所のひとつではあったとは思いますが、下手に新演出で曲入れるより、あの決めぜりふを入れた方が王妃の自覚に目覚めたアントワネットが表現できてよかったと思う素人がここに一人。

さて、ベルばらの楽しみといえばモンゼット侯爵夫人とシッシーナ伯爵夫人の女のバトル。どこかのレビューに「この一連のシーンは冗長だ」とか書いてあったんですが、私はこの笑いの要素が結構好きなので楽しめました。たしかに、今回は少し長かったですが(笑)。
オスカル派のモンゼット一派とフェルゼン派のシッシーナ一派の笑える掛け合いがおもしろいのです。しかも、今回モンゼット夫人のオスカルへのコメントが、オスカル役の人によって変化しているらしいのですよ〜(隣に座っていた人の会話から推測)。大空オスカルの場合は「シャイなオスカル」だったんですが、他のオスカルの時はどんなコメントなのか、ちょっと気になったり……。

あと、楽しみその2で、個人的に一番の山場だと思っているのはバスチーユのシーンでしょうかね。今回もやっぱり躍動感に溢れてすばらしいバスチーユだったと思われます(素人なので、はまると何でも誉める)。


そしてショーですが……、断頭台に上ったマリー・アントワネット、登り切ってすぐに照明が切れて今までが嘘のようにいきなりはじまるロケットという流れにしばし呆然。いや、分かってはいたんですよ……、本編が終わってすぐにロケットと言うことは。しかし、あの余韻を全て吹き飛ばす素敵な演出がなんというか、すごいですね。フランス国歌に合わせてのロケット、よもやフランス国歌もこんな事に使われているとは思うまい……。
今回はトップさんとオスカル様役のデュエットもありまして……、女装大空さんが妖艶ですばらしい。ますますファンになってしまいました。

なんだか、お前が見に行ったのは本当にアントワネット編かと突っ込まれそうな感想ですが、オスカル様大好きなので仕方がありません。しかし、本当にすばらしい舞台でした。今日は大空さんの初日だったらしく、最後に幕が下りてきたと思ったら巻き戻しのように幕が上がり、舞台あいさつまで見られたしでとってもお得〜。大満足です。

というわけで、屋根裏物置の管理人はこれから大空さんを応援していこうと思います(握り拳)。

……、こうして、人は戻れない道を邁進していくものなのですね……。