May.27.2006(Sat)
宝塚大劇場

TOP


へろへろタカラヅカ鑑賞録 (注:素人のたわごとをとりとめなく)

■月組 暁のローマ / レ・ビジュー・ブリジアン 編

やっぱりいつも通り若干ネタバレ気味ですのでネタバレ不可の場合は回避推奨


さてはて、とりあえず前評判に違わず特別出演の専科の方がすごかったです。

タカラヅカに注意を払いはじめたのは轟さんが専科に行かれてからなので、轟さんの存在自体は「なんだかすごい人がいる」という認識でしかなかったのです。しかし、見てみて思わず納得。こりゃすごい人です。トップさんコンビ(ブルータス夫妻)が思いっきり影が薄いというか、轟さんがすごいというかでした。

さて、内容ですが最初から関西弁の軽いコント掛け合いで物語に誘われます。シリアスに進む物語ではないのだろうかと疑問を感じながらも、とりあえずおもしろかったので気にしない。そして、最初にいきなり噂のアレが来ましたよ。

「カエサルはすごい」

(以下エンドレス)

とめどなく繰り返される問答無用のカエサル賛美と轟さんの存在感のお陰ですっかり洗脳されてしまいました。カエサルはすごい!


しばらくすると、ブルータス夫妻最大の山場、「愛している」のデュエットが始まります。個人的にこの曲結構好きなんですけど、

「愛している」

(以下エンドレス)

とめどなく繰り返される問答無用の愛の賛歌に私までローマをいとおしく感じてきました。

今回のコンセプトは魂のリフレインですね。

なんやかんやでカエサルが暗殺されてから最後まで結構な時間がありましたが、死んでいるはずなのになぜか存在感を感じさせるカエサル。脚本というか演出のおかげもあるでしょうが、役者さんの存在感の残滓というものが残っているのではないかという錯覚にとらわれました。しかしながら、カエサルの存在感がすごかったといはいえ、ブルータスの見せ場もとってもよかったです。演説のシーンは圧巻。私心のないローマへの愛に思わずホロリときてしまいました。

で、このお芝居、めちゃくちゃシリアスに幕が下りたと思ったらまだ続いてたりするんですよね。あの関西弁のコント掛け合いがもう一度。個人的にはおもしろかったので問題はないのですが。そしてここからの本当の”ラスト”は思わずあっけにとられてしまいました。いや、まあ、楽しかった。タカラヅカには夢をみさせてもらっているわけですし、よかったですよ(個人的には)。フィナーレもどきを見られてちょっと得した気分かもしれません。

カエサル・ブルータス以外の主要登場人物としては、やはり一番気になるのはカエサル暗殺をたくらむブルータスの親友・カシウスでした。最近絶賛応援中の大空さんが演じていらっしゃるというだけで彼を追いかけるのにも熱が入ります。大空さんってば、少し影のある役をやられるとなんだか悩ましげで美しいですわー(と色眼鏡がばりばり装着されてしまっております)。


+++++

さて、うってかわってレビューはとりあえず派手でした。さすが『きらめく宝石の詩』との副題が付くだけあります。きらびやかすぎて、たまに双眼鏡に光が反射して見にくかったり……。
なんじゃその特大指輪は、とか、月のゴンドラっ!とか思わず突っ込みたくなった部分もありますが、なんせタカラヅカですから。レビューのストーリーは毎度ながらパンフレットを見ないとよくわからないのですが、とりあえずきれいで楽しかったのでもうなんでもいいです。大人数が白いドレスを着て踊るのはきれいですきだなー。

++++++

今回は初の前から一桁台、しかも端っこの方なので足音聞こえますよっ!というポジションでした。舞台装置を前後させている人影が見えたりして少し笑ってしまいました。惜しむらくは、フィナーレでの大空さんのポジションとは反対側の端っこだったということか……。しかし、あの席なら双眼鏡は不要ですよねー(使いましたが)。ぼへーっとサイド(名前知らない)で踊られている方を見てたりしたんですが、確実に目が合いましたねっ!ドキッとしました。目があったらその瞬間にファンになってしまうという大変流されやすいファン心理の持ち主ですが、名前が分からないのでファンになりようがなかったっす……。