一人で寂しく芸術鑑賞



Chitty Chitty Bang Bang


双子の息子と娘と暮らす売れない発明家(名前忘れた)の作ったすごい車はチキチキバンバンと名付けらた。そんなある日、発明家の父(これも発明家)がとある国のスパイ(?)に連れ去られてしまう。

第1弾はチキチキ・バンバン。映画で見てストーリー知ってるし、なによりも簡単そうだから…。

夏休み中と言うこともあり、劇場内は子供子供子供(当たり前)。反応とかがかわいくて楽しいんだけれど、時々変な叫び声が聞こえるのは勘弁。そして、私の前をちょろちょろ歩き回るのも勘弁(笑)。

舞台装置がすごいの一言。車は飛ぶ、人も飛ぶ。人はともかく、車はどうやって飛ばしているのかが最後まで分からなかった…(こういうとき、こういうのを気にしてしまう自分が少し悲しい)。何はともあれ、面白すぎる。
あとは…、悪役に妙な哀愁を感じてしまう。出てくるだけでブーイングの嵐。すごいストレートな反応で、日本で経験したことのない反応だったから新鮮だった。しかし、最後の挨拶のところでもブーイングされるのは正直言って本当にかわいそうだ(笑)。

笑いあり、涙あり、そして踊りや歌も心に残る。入門編としては最高なものだと思います。

We will rock you!


ロックが禁止されてしまった未来の世界で、音楽を探す旅に出た青年。
やっと見つけることができたのは…。


説明できるかっ!
と説明しにくいストーリー展開。これはストーリーを追うものじゃなくて、音楽を楽しむものですねー。(ストーリーにはかなり無理があるような気がする)
英語が聞き取れなくてもなんとなーく話は分かりました。しかし、半分コメディタッチに話が進んでいくので、みんな笑っているのに笑えないのは少し寂しかったかな。いくつか(某人の名前と、マイプレシャス)は一緒に笑えたのでいいのですが。

ヒーローはともかく、ヒロインの歌う姿がかっこよかった!すっごい力強い声で、思わず聞き惚れてしまうほど。

全曲クイーンの曲で構成されているらしいんですが、残念ながら私はあまり詳しくないのでちょっともったいないような感じがしてしまった。さすがに最後の3曲は私でも知っていたので、ラストは一緒に盛り上がれた。よかった。

Chicago


弾みから愛人を射殺してしまった酒場の歌手ロキシーは、悪徳弁護士の力を借りて見事無罪を獲得。一躍世間の注目を受けるが、ロキシーをさらに上回る別の殺人が起きてしまい…。


映画にもなったので、ストーリーは何となく知っていた(映画まだちゃんと見ていないので、やっぱり何となく)シカゴ。これは…、コスチュームが…、し、刺激的…(笑)。私が男なら、たぶんいっちゃんまえの真ん中でみたいと思うような、そんな肉体美(笑)。「日本でやったらR15やろーねー」と一緒に行った人と話していました。

今まで見たのとちがって、舞台装置は変化なしであんまり面白くなかったんだけれども、それ以外がすごく「魅せる」雰囲気を持っていました。特に悪徳弁護士(名前わからん)がどうもハリウッドの有名俳優らしく、彼が出てきたときは場内がすごく盛り上がってすごかった。

おしゃれな雰囲気で、女の人が強いミュージカルなので見ていて飽きないおもしろさがあったと思います。


The PHANTOM of the OPERA


いわゆるひとつの「オペラ座の怪人」というものを本場で見て参りました。
ラッキーなことに、Standing byチケット(当日券で、余っているのを学割価格で買える)を扱っている演目でして、上から2番目の価格(笑)の席を半額で買うことができました。普通に払ってという状況では絶対にこの切符は買わん(笑)。

さて、内容ですが。

開始約5分で目に涙貯めてました(怖くて)。

お、音楽が怖いんですよ。パイプオルガンの怖いメインテーマが。舞台装置も少し暗い目でしたから、怖さ倍増。
慣れたらそんなに怖いこともないんですが、突如としてやってくるあのテーマ曲が……心臓に悪い。

実のところ、こっちくる前に見たオペラ座の怪人がなんせアレですので、違いに愕然としました(注↓)。ストーリー展開とかラウル子爵の重要度とか仮面を取った怪人とか(そりゃ、ヅカでは仮面とっても美しくなくてはいけませんからな…)。しかし、もちろん土台は一緒なので基本的には一緒なんですよね。えーと、怪人が神出鬼没なところとか(ネタバレ:シャンデリアの上から現れたのは、正直言ってびっくりしたー。さすがに街灯からはでてこんかーと思ってたら、似たような場所から現れたり)。

で、全体的にはすっごく良かったと思います。クリスティーヌと怪人と、そしてラウル子爵の三角関係がこれまたいいのですよっ!ヅカ版の時は子爵ははっきり言ってあんまり〜なポジションでしたが、これ見て見直しました。子爵かっこいい〜。
できれば、もう一回みたい。いったん最後まで見て、もう一度最初のシーンを見たらまた違ったように受け止められると思う。だからこそ、もう一回なんですけどねー、お金は限りある資源ですからねー(笑)。

舞台装置がすっごくこっているので、全体が見渡せる上の方の席とかで見ても楽しいかも(今回は、ストールの後ろの方だったので次があるなら上に方で見たいかな)。とにもかくにも、今回のミュージカル三昧のなかで今のところ一番お気に入り。後日何を血迷ったかハイライトCD(約£13)まで入手するという熱の入れよう……。

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注:しかし後で調べてみると、ヅカ版はちがうオペラ座の怪人をもとに作ってますね。こっちはアンドリュー・ロイド・ウェバー版(さりげなく常識っぽいけど知らなかった)。しかし、ロンドンでは何個この人のミュージカルを公演しているんだろう……。
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[2回目]

ということで、血迷ったので2回目も見て参りました。今度は夜の部を3階席(?)のGround Circleで。
夜の部はやっぱり昼より混んでいるらしく、学割の席もグレードが下がっていまいました(笑・とはいっても£30のところを£20で見てきた)。
このミュージカルは、上もきちんと見られるところで見た方が楽しいですねー。一回目は声だけの出演かと思っていたシーンも、きちんと上部で怪人が暗躍しておられました。あの上は怪人の指定席ですか(笑)。シャンデリアもきちんと見られたので、2回目に行って正解。最初のシーンからじっくり腰を落ち着けて見られたので、あのシーンもなるほどっ!と思いながら見ることができました。

2回目は結構冷静に見られたので、そんなに怖くなかった(笑)。というか、冷静に見たらあのメインテーマ以外はそんなに怖くないわ…。でもって、今回はいつもながらいろいろとつっこみを入れながら見てしまいました。
では、以下つっこみ。原作本を読んでいるわけではないのでそんなに詳しく知らない素人の戯言ですし、ネタバレとイメージが崩れることばかりいってますので、気にならない場合のみどうぞ。


しかし、見れば見るほど怪人は変な人。
クリスティーヌをあそこまで育て上げてあげたのは怪人だから、彼女への執着は分からなくはないけど、行動はストーカーチックすぎる。あれを横恋慕といわずになんという、という報われなさっぷり。
そしてなによりなんですか、その、カツラですか?(笑)
前半の仮面とれるシーンはばっちり黒い美しい流れるようなナルシストの髪型なのに、後半の仮面はがれるシーンでは、まるで喜劇のような髪の毛の薄さ。うむ、あれはカツラだな(断言)。
そして、仮面をかぶっているときとかぶっていないときのギャップも、ある意味かわいいなーと思ってしまいました。仮面をかぶっているときのあの根拠のなさそうな自信かぶりとナルシストっぽい動きが味がある。


でも、なんやかんやいいながら全体的にはとっても素敵ですよ。クリスティーヌとラウル子爵はロマンチックだなー。ラウル子爵のもみあげが気になったけど(笑)、いい男だ。かっこいい。しかし、この人も思いこみ激しそうだな…、となると、思いこみの激しい2人に想われたクリスティーヌは大変だな…。

ROMEO and JULIET

シェークスピア・グローブ座で夏季(5月〜9月)だけやっているという公演を見て参りました。
演目はいくつかあったけれども、ストーリーを完璧に理解しているのはこれだけなので迷わずこれを。
見に行った理由はいくつかあるんだけれども、一番の理由は「立ち見は£5」(笑)。

当日は開場二十分前に行ったら並んでいる人がほとんどいなく、ほぼ一番乗りで会場に入れたので、信じられないくらい正面且つ舞台の真ん前で劇を見ることができました。5ポンド以上の価値はある…。

    

遮るものはないもない視界。すばらしい(左)。
舞台に肘をついてみられるので、後ろの方の立ち見よりも体は楽だし〜。
でもって、当時の劇場の再現なのでもちろん屋外。雨が降るとこれはしんどいな〜(右)。

私、個人的にロミオとかジュリエットとかあんまり好きでないんですが(ませガキだしー、出会って翌日に結婚ってどうよ←昔の劇の法則から仕方のない展開)、お芝居としては純粋に楽しめました。たぶん、本当に昔のままの上演方式なんでしょうねー。こりゃ夏しかできひんわ(野外)。雰囲気を楽しめました。目前で繰り広げられる剣戟は迫力あるし、すぐそこでのラブシーンはすごかった!(笑)

いい経験になったと思います。一度機会があれば是非見てみることをおすすめ。


Les Miserables

「レ・ミゼラブル」も見て参りました。
London Theatre Gide(そこらへんで手に入れることのできる劇の一覧表みたいなの)には学割の扱い有の表示がなかったのであきらめていたんですが、買いに行って「学割あるん?」ってきいたら「あるよ」って。なんか、あきらめていた分得した気分。

学校の友達と一緒に見に行って、私だけが国際学生証を持っていたので学割は一人分しか効かないかなー、と思っていたら「今回は特別ね」と窓口のお姉さんが2人分学割にしてくれました。ら、らっきー(しかも、そもそも連れは学生でない)。Dress circleの席を通常£45のところ£20でゲット。£45といえば一番高価な席だ…(にやけ笑いが止まらない)。なんでもとりあえず聞いてみるもんですなー。忘れないでおこう。

会場は、平日のMatineeだけあってかなりすいていました。Intervalのときに会場内を散歩したんだけど、Upper circleは客が一人もいなかった…(笑)。あー、そりゃ学割効かしてでも客いれななー(邪推)。
しかしながら内容は、やっぱりすごい!ロングラン公演で今年で19年目の人気演目、そりゃ人気なんもわかるわーと思わずうなずいてしまうお話でした。

蜂起するシーンはすっごい迫力だし、お話も感動的。
ラストシーンでは危うく涙を流しそうになるほど感動してしまいました。あの演出はずるいですよ…。思うツボ?

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