2001年8月の本の感想


すすり泣く写本 聴罪師アドリアン
吉田縁・コバルト文庫

聴罪師アドリアンの第4作。アドリアンとビアンカの遠距離いラブラブ物語。今度はアドリアンとビアンカが離れちゃってますねぇ。。

アドリアンが温泉の出るところの領主さん(?)に助力を請われて行って、そこでやっぱり事件に巻き込まれました。しかも今回はビアンカがそばにいないから大変だなぁ、と思っていたら、やっぱりアドリアン、大変な目に遭います。本当に、この人はいったいいくらほど怪我をするんだか・・・。
08/31/01 ↑TOP
 

十六夜異聞 影の王国
榎木洋子・コバルト文庫

影の王国の外伝集。月哉の初恋物語と、月哉パパママのちょっとホロリとくるお話と、愛しのイヤルドの若かりし頃のお話。おまけにショートストーリー。瞳ちゃんがほとんど出てきませんね。。。
注目すべきは三作目、イヤルド物語。イヤルドがザッカレーの一員としての初仕事をこなすお話です。若いです。おっさんくさくないです。少しこの月の王国の謎みたいな内容も出てきて読み応えもあります。
次点はやっぱり月哉ママ・カヤティーザと月哉パパ有宏。ママがかっこいいのです。このお話とおまけのショートストーリーで月の世界と地上の一般人の交流関係(?)みたいなのが分かって面白かった。こういうサイドストーリー、というかどうでもいいような設定が結構好き。
08/25/01 ↑TOP
 

血染めの貴石 聴罪師アドリアン
吉田縁・コバルト文庫

聴罪師アドリアンの第3作。アドリアンとビアンカのすれ違いラブラブ物語。またしてもピエモスが悪の元凶です。

題名を読んでいただいたら分かるように、今回の悪魔は宝石についていらっしゃいます。ピエモス様がビアンカにプレゼントした首飾りに悪魔が乗り移っていて、その悪魔をアドリアンに近づけないようにするためにビアンカが苦心するという。恋する女の子は何をやらかすのか分からない。ところで、ビアンカが14才だということに初めて気付いたのですが(おいおい)、今の時代で考えると、20と14のカップルって、うーん、ちょっとやばいですかね?(30と24なら何の問題はないとは思うのですが)
で、この巻から登場のピエモスの従者・ティド少年。どうやらレギュラーの座を獲得したようです。なかなか利発そうな好少年で初回の印象は◎。アドリアンにもなついているし。登場人物に彩りが加わったようでうれしいですねぇ。
08/24/01 ↑TOP
 

剣を抱く少女 聴罪師アドリアン
吉田縁・コバルト文庫

聴罪師アドリアンの第2作。ビアンカがそばにいることで聴罪師の力をふるえるようになったアドリアンとビアンカの奥手ラブラブ物語。今回はピエモスが連れてきた剣を抱き続けている少女・リシアを中心に話が進んでいきます。ピエモスは彼女の剣がどうしてもほしいのですが、どういうわけかリシアは手を離せないのでアドリアンが何とかしよう、という展開です。
さりげなくラブラブなアドリアンとビアンカ。その上ビアンカに手を出そうと獅子奮迅のピエモス。どう見たってピエモスに勝ち目はない。その憎むべき悪役・ピエモス殿が今回はいい人です。そしてそのうち気付くと憎めない間抜けな悪役になってしまっている賭けてもいいでしょうか?
08/21/01 ↑TOP
 

死者の告白石 聴罪師アドリアン
吉田縁・コバルト文庫

これまた「中世ヨーロッパ」っぽい時代。司祭アドリアンは死者の言葉を聞き、天井の楽園へ導くか、地獄へ落とすかを判断する聴罪師。しかし、彼の恩人で保護者でもあるもあるヴェネッド枢機卿が亡くなってから死者の声を聴くことができず聴罪することができなくなってしまう。。彼が新しく村に赴任してすぐに、村に怪しげな女占い師が現れて村をひちゃかめっちゃかにかき回し、そしてついに殺人事件が起こってしまいます。アドリアンは占い師登場の場面で村人からその出生から「悪魔憑き」と恐れられるビアンカと出会い・・・。
というような、「ボーイ・ミーツ・ガール」な話(少女小説はだいたいボーイ・ミーツ・ガール、もしくはガール・ミーツ・ボーイか・・)。とりあえずアドリアンは美形。金髪に金の瞳というとりあえず目立ちまくりな20才。何でも彼は12人(匹?)の魔物に狙われているそうです。今回ある意味で悪役な領主の若ぼん・ピエモス、本当に嫌なやつだけどことごとくいいところがないので哀れみを感じてしまう・・。久しぶりにいい感じに嫌な男役を読んだ気がします
08/21/01 ↑TOP
 

悪魔の揺りかご
吉田縁・集英社コバルト文庫

これまた「中世ヨーロッパ」っぽい時代にひかれて読みました。今度は悪魔ですね。少しホラー?とにかく、私はグロいのが苦手なのでそこら辺はささっと流し読み(そんなことしなくても全くグロくないといえばグロくない)。

主人公・ディアは悪魔なので人間を食べます。でも、表面上は「美少女」なので何の警戒心もなく人が寄ってきます。そして寄ってきた人の一人がヒーローのカイ。そしてもう一人のヒーロー・レオンはある理由から悪魔を探していて……、というような話です。最初、ディアはどこかいけ好かない子でどちらかといえば嫌いだったのですが、物語が進んでいくうちにえらくかわいい子のように思えてきました。最後の方なんて感動ものです。そして、とにかくカイがいい人。レオンの毒舌もいい。冷たいくせに、優しいしねぇ。まだまだ続ける要素がたくさんあるのに、続きは出ないようですね。1999年3月に出てるのに続編の気配なしということは、コバルトでは絶望的・・・。遅筆な作家さんなわけでもないしね。ああ、期待してるのに。まだプロローグが終わったぐらいじゃないか!
08/20/01 ↑TOP
 

マスカレードの長い夜
吉田縁・集英社コバルト文庫

至高の神・エーヴァを描く画家になるために十年間沈黙を守り続ける少女ノーマと、神に似た容姿を持つ神学生フォルカ・アスカリナのラブストーリーです。
展開には読める部分も多く、事件の真犯人などはかなり初期の方でもうすでに明らかなのですが(あとがきにもそうあった)、やっぱり「どきどき」しながら読めたわけです。ノーマがかわいくてかっこいい。もちろんフォルカもすごくかっこいいです。実はものすごく相思相愛な二人、これから幸せになってほしいものです。お気に入りキャラはノーマが弟子入りを願い出ていた絵描きさん。エピローグの彼にノックアウトです(笑)。
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フェールス・クラウン 影の王国9
榎木洋子・コバルト文庫

今回はとってもおいしすぎる。なぜなら、イヤルドとダル・シーさんが出っぱなし。蘇芳ねえさんも出てくるし。いや、おいしすぎる。
話は月留が健気で健気で思わずほろり。いいように使われまくっているくせに兄ちゃん(白藍)を信じ続けるって・・。今回は白藍が父王殺して新しく月の王様になったところあたりから話が始まりますが、どうも、色々と裏がありそう。宮中にいる人見の巫女の思惑もなんだか怪しいし。どっちにしても、ああいう王様のタイプ(白藍)は自滅しそうだなぁ。月哉と瞳もさりげなくラブラブです。いいですね。
08/15/01 ↑TOP
 

フリップ・サイド 影の王国8
榎木洋子・コバルト文庫

もといた世界に帰ってきた瞳と月哉は「当たり前の生活」に戻りますが、何か心につっかえが残っていて……、という内容でした。第三部「緋の王座編」開幕です。
今回のメインは月哉の母・カヤティーザと月の王様のなれそめ物語です。メロドラマみたい・・・。
このカヤティーザさんは今まで小出しにちょこちょことお出ましだったんですが、瞳が彼女の遺品の指輪を使って夢見をしたことにより主役の座をゲット。やっぱり「姐さん」キャラでお気に入りな人です。ワイルドで、たくましくて。こんな大胆な人からなんで月哉みたいな(繊細そうな)子が……。 そして物語の最後に再び舞台は月に戻ることが決定されますが、ここでもまたあのダル・シーさんがいいとこどり。素敵です。
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テイク・サンクチュアリ 影の王国7
榎木洋子・コバルト文庫

表紙がとても素敵です。手に手を取って地球に向かう瞳と月哉。ああ、これこそ王道ラブファンタジー。ライトノベルの醍醐味はやっぱイラストです、と感じました。
今回は第2部の最終巻らしく、あれやこれやと謎解きいっぱい。瞳のお母さんマリが思ったより子供っぽい人でびっくり。月の王様もやっとつかめたような気がします。でもやっぱり、どこに王様の本心があるのかようわからん。
新キャラも幾人か出てきていて、その中でも一押しは月哉と月留の異母姉・蘇芳ねえさん。美人だし、「ねえさん/姐さん」という言葉がとても似合いそうなお方です。瞳のよき理解者になりそうで。そして忘れてはいけません。クロガイ族のイヤルド。彼もたくさん出てきます。そして、前に「お気に入り」宣言をしたダル・シーさんも出てきます。
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コッパー・ラスト 影の王国6
榎木洋子・コバルト文庫

何でもいいですが、カバーのあらすじが結構ネタバレなんですけども・・・。私はネタバレだろうとあまり気にしない方ですのでかまいやしません。ネタバレせずにあらすじ書くのって難しいですよね。
今回のツボもやはりイヤルド殿でしょう。でばってますねぇ。彼が「契約」に固執する理由が分かります。
あとは、謎の凄腕剣士・パタナかな。えらくキーパーソンっぽいですねぇ。。
08/13/01 ↑TOP
 

ブラインド・アレイ 影の王国5
榎木洋子・コバルト文庫

呪いを受けて魂と肉体が離れてしまった月哉を元に戻すために、月世界に行く瞳と月留、それにある人との契約を果たすために瞳に同行するイヤルド。月世界編の開始といったところでしょうか?瞳の母親・マリの謎もちらほらと。気になるなぁ。その上、ヒーローはいきなりでてきていいとこどり。
何はともあれ、イヤルドはいっぱい出てくる。ここがポイント高い。今回出てくるイヤルドの同僚・ダル・シーという武人さんも筋肉バカっぽくていい。決してバカじゃないですよ。頭もきちんと使ってますよ。
アルスラーン戦記でいうと「ザラーヴァント」がお気に入りなキャラの私です。遠くで見守っていたい、というか(好きなキャラはそれはそれで別なんですよ)。やっぱり体育会系が好き。
「影の王国」は設定が結構好きだったりします。私の勉強不足か、ただ単に物を知らないせいかもしれませんが、「私にとっては」興味深い世界設定なもんで。月では地球の物品が闇で売りさばかれる、というのも面白かった。
08/11/01 ↑TOP
 

ファントム・ペイン 2 影の王国4
榎木洋子・コバルト文庫

月に残っている第何王子は忘れてしまいましたが、月哉と月留の兄・白藍がこの弟二人にちょっかい出してくる話です。
なんだかちょっと消化不良な感じがしてしまいました。今回の白藍の性格も、月の王様(この三兄弟の父親)の性格も今一つかめないしなぁ。
今回一番好きなところは、月哉の母と養父の出会うところの話。しっかり者の月哉の母とおとぼけキャラの養父。いい両親に恵まれてるよ、月哉は。
あともう一個、武骨な戦士・イヤルドがいっぱい出てくる。やっぱり彼がいい。
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ファントム・ペイン 1  影の王国3
榎木洋子・コバルト文庫

あやしげなお兄さん登場。
瞳ちゃん翻弄される。
あとはまとめて上の「ファントム・ペイン2」に書きます。。
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穢土
樹川さとみ・エニックス Exnovels

ホラーが苦手なもんで、ちょと読むのがつらかったかも……。
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エスケープ・ゴート 影の王国2
榎木洋子・コバルト文庫

影の王国二巻目。今回は月哉くんの弟・月留くんが登場です。
瞳と月留の絡みがなんだか、ね。私は全然気付きませんでした。なんで月留が瞳にあそこまで絡んでいったのか。<答:瞳を13年前に地球に降りた王子(月哉)の仮の姿と考えていたから
てっきり<瞳の人見としての力>を狙ったものだと・・・。(月哉くんもあとでそういってますしね)
まだ出たばかりの月留くん、私のイメージは「子犬」(忠犬、でも可)。なんか犬っぽいイメージなんです。どんなに美形な設定であろうとも。月留の他の新キャラ・イヤルドさん。あんな硬派な武人はこれまたツボです。
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ピジョン・ブラッド 影の王国1
榎木洋子・コバルト文庫

月の王国から逃げてきた王子様・月哉くんとと、月の血を引いている瞳ちゃんのお話です。「最初はホラー」とか言ううわさを聞いてちょっと及び腰だったのですが、大丈夫。全く怖くないっす。
瞳ちゃんが元気でいい。美少女だし。瞳を「しょうがないな」といいつつフォローする月哉もかっこいい。普段は全く目立たない彼も、とある理由により光の当たらないところにいるとき、瞳にだけはめっさかっこよくみえるという設定もなかなかいい感じ。(この設定が、話が進んできたら「普通の人にもかっこよく見える」に進化するに賭けてもいいですか?)。
08/10/01 ↑TOP