2005年4月の本の感想


銀盤カレイドスコープvol.4 リトル・プログラム:Big sister but sister

海原零/鈴平ひろ(イラスト)集英社スーパーダッシュ文庫【bk1amazon

あの桜野タズサを姉に持つ桜野ヨーコ、12歳。最近はタズサのお陰でマスコミにの注目度も高い。そんな彼女の密かな悩みは実力がありながらも一度も大会で優勝したことがないということだった。

今回は主役がソツのない妹のヨーコちゃんになって、「マスコミ相手にどばーん」というのがないので少し物足りないんですが、いつも通り楽しめました。スケートのシーンはタズサほどではないものの盛り上がりましたし、何より偉大な姉をもつヨーコがコンプレックスを乗り越えてフィギアを楽しむようになる過程が、こう、なんというか「よっしゃ」と思えるような気持ちよさを感じることが出来ました。タズサもなんやかんやでちゃんとお姉ちゃんだったしね、姉妹愛に溢れる作品ではないかと。

このシリーズ、イラストで多少女性陣読者がひいて可能性があるんですが(経験者は語る)、スポコンものやフィギュアがお好きなのであれば、このイラストにめげず手にとって見ることをぜひともお勧めします。読むのであれば、最初の二冊(vol.1&2)を。実質前後編です。
Apr/03/2005 ↑TOP
 『銀盤カレイドスコープvol.3 ペアプログラム:So shy too-too princess

星宿姫伝 しろがねの誓約

菅沼理恵/瀬田ヒナコ(イラスト)角川ビーンズ文庫【bk1amazon

父と二人で各地を旅していた白雪は、その最愛の父を亡くした日に彼女を迎えに来たという四兄弟に出会う。彼らに連れられて向かったのは神杖国。白雪はその国の守護を司る「斎宮」候補であると聞かされる。

新人さんのお話第一巻。なんかうまく言えないんだけど、かわいい話だなーと思ってしまった(実際はほのぼのほわほわとした話ではないのですが)。人名や役職などが漢字だから日本圏とか中国圏かと思ったけど、騎士とか出てきてそうでもないし……、深く悩まないで読むのが吉。まー、なんというかここらへんはごちゃ混ぜの感が強いですね。物語は大きく広がりそうな様相を呈していますが、まだまだはじまったばかり。決意したヒロインに、彼女を守りサポートする四兄弟、なんかようわからんけどかわいい神様、そして斎宮を狙う他国の人たち。それにラストは正直えーっという終わりでしたので続きが大変気になります。

あ、ラブが足りませんね(笑)。個人的にはいろいろと一歩リードっぽい長男希望。次男はなんか違うしなー、三男はすごくいい友達という感じだし、四男は理解者みたいなポジションだし。やっぱり長男だ。
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タクティカル・ジャッジメント5 湯けむりのディスティニー! 邂逅編

師走トオル/緋呂河とも(イラスト)富士見ミステリー文庫【bk1amazon

商店街であたった温泉旅行にいつもの4人でいくことになった弁護士・山鹿善行。そこで偶然出会ったのは大学生時代にホストトリオとしてつるんでいた氏神功徳。しかし氏神の性格は昔からは想像できないほど丸くなっており……

というわけで、温泉編。何がおもしろいって氏神さんかなー。なんかいい味出しているような気がするんですが。今回は温泉地での出張裁判ということで、裁判長がいつもと違う人。この裁判長何となく好きだな……。
それにしても、いろんな意味で最強なのは雪奈さんだと思うシリーズとなってきました。影はすっごくうすいんですが、笑顔ひとつで山鹿氏を引っかき回していますからねー、しかもたぶんなんの邪念もなく。ある意味すごい。
Mar/31/2005 ↑TOP
 『タクティカル・ジャッジメント4 ろくでなしのリアクション!