伯爵と妖精 愛の輝石を忘れないで / 谷瑞恵

本の感想, 作者名 た行谷瑞恵

自分の中のプリンスと対峙するため、リディアから離れ組織に身を置くことにしたエドガーは、プリンスの衝動と一人闘う。一方、妖精国へ向かう船の手がかりを手に入れたリディアは、レイヴンやロタ、フランシスらとともに定められた日に船に向かう。

レイヴンとニコさんとケリーに和みます。

シリーズも終盤と思われる最新刊、プリンスとの対決のためにリディアと離れたエドガーと、伯爵家の妻として妖精国に向かおうとするリディアのお話でした。プリンス関係は相変わらずきつい展開だ……。
妖精国への足となる妖精の船に仕掛けられた罠もこれまたきつい。「誰も信じてはいけない」状況で、「誰かを疑ってはいけない」ことで事態を収拾しようとするリディアが格好良かった!

プリンス関係と船での事件関係で気の抜けない展開の連続でしたが、その中でのレイヴンのニコ好きすぎるところとか、レイヴンとケリーのボケとツッコミにはやっぱり和んでしまいます。決して和めるような状況ではなかったりしますが、でもやっぱりこのトリオはいいですね(笑)。ポールとロタの関係にニヤニヤし、暗躍する(?)フランシスにどきどきしたり、ラスト近くのまさかのシーンでは感動したりと鉄板で面白かったです。さすがに最後の盛り上がりはダテじゃない。続きも楽しみ。

img伯爵と妖精 愛の輝石を忘れないで
谷瑞恵/高星麻子
集英社コバルト文庫(2010.12)
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