本の感想, お気に入り, 作者名 か行クレイン

成人する王太子の後宮が開かれることとなり、朱家では当主の姪で随一の佳人ともいわれる翠花が妃候補として後宮に上がることになる。当主の娘である美暁は名家の娘としては規格外であったため、美暁を後宮に送ることははなから考慮されていなかったものの、美暁たっての希望で美暁自身も後宮にはいることとなる。そんな美暁の真の目的は、王太子の妃となることではなく、前帝である女帝が亡くなってから独り身を貫いている現皇帝の後妻の座であった。

コメディに見せかけて実はヘビーな後宮もので面白かったです。

本の感想, お気に入り, 作者名 ま行三川みり

女でありながら皇尊と認められた日織のために、妻である悠花は日織のための夫候補である夏井王を見つけ出し、忽然と姿を消した。日織は夏井王を迎え入れつつ、夏井王の協力も得て悠花の行方を追う。対する悠花は女と偽っていた性別を捨て護領衆・祇従の悠火として逆封洲に入り、日織のために国主・末和気の懐に食い込もうとする。
一方、日織との争いに敗れながらも皇尊の座をあきらめない不津王は、知己である附孝洲の国主・中目戸の助力を得て龍ノ原に軍勢を進めるが、不津王は目戸を止めることができなくなってしまっていた。

どん底に突き落とし(5巻)、希望が見えてくる(6巻)。この落差がたまならない。

本の感想, お気に入り, 作者名 ま行桃春花

ラビア大公国のリベルト公子に嫁ぐラグランジュ王国のアンリエッタ王女の付添人を務めることになったマリエルは、アンリエッタの護衛の責任者を務める夫のシメオンとともにラビアに入るが、一行は予定とは違うさびれた離宮に案内される。ラグランジュからの輿入れを快く思わない現大公妃の差し金だという説明をリベルトから受けたアンリエッタは、大公妃との接触を最低限とするリベルトの勧めを断り宮殿に入ることを決める。宮殿内ではことなかれ主義の現大公と、敵意を隠そうともしない大公妃に加え、リベルトの末の弟公子もアンリエッタに冷たく接してきて……

妄想はばたくマリエルにごまかされそうになったけどさらっとなかなか厳しい展開、面白かった~。

本の感想, お気に入り, 作者名 ま行桃春花

亡くなった王弟アンブール公の妃の相談に乗るために国境近くの地方都市である王領を訪れる王太子セヴランに同行することになったマリエルとシメオン、そしてジュリエンヌ。セヴランの従妹でもあるアンナ公女にも出迎えられ、歴史のある城に滞在する一行だが城には様々な怪談があった。アンブール公が亡くなってから謎の呼び鈴が鳴り、この呼び鈴をアンブール公からの警告だと恐れる妃は一刻も早くサン=テールに戻りたいと訴える。

総じて男性陣が女性の尻にしかれているのがよい(というお話)。

本の感想, お気に入り, 作者名 は行日向夏

前回の事件で幻の禁書の医術書である「華佗の書」を手に入れ猫猫たちは、ボロボロになった書の復元を待っていた。そんな中、宮廷の医官や薬師を集めた抜き打ちの選抜試験が行われる。目的をはっきり告げられることなく始まった試験に受かった猫猫は、市井での治験に駆り出される。

今回は陰謀控えめ、医療ドラマ多めの一冊でした。

本の感想, お気に入り, 作者名 は行日向夏

領主代行を欠くことになった戌西州で、前領主代行の息子を補佐につけながら不本意ながら領主の代行を務めることになった壬氏は後継者問題に頭を悩ます。そんな中、いつも通り事件に巻き込まれた猫猫は、前領主の孫らとともに山賊の一味が占拠した村に連れていかれてしまう(12巻)。

西都編完結編(12巻)、中央に戻ってきた猫猫が事件に巻き込まれ(13巻)、いつの間にか羅の一員として名持ちの会合に参加させられてしまっていた猫猫(14巻)というようなお話。

本の感想, お気に入り, 作者名 な行仲村つばき

王位を認められなかった王女の遺児ジュスト・バルバが率いる赤の王冠がイルバスに戦乱を引き起こそうとしている中、三王の従姉で愛のために王位を捨てた元王女カミラがイルバスに帰ってきた。戦場で行方不明になる長兄アルバート、ニカヤから動けないベアトリス、そして原因不明の病に襲われるサミュエルと三王の身動きが取れなくなる中、カミラは状況を打開しようと行動を開始する。

とても面白い最終巻だったのですが、これまたなんという……

本の感想, お気に入り, 作者名 な行仲村つばき

三人の王が共同統治する国イルバスで、サミュエル王の王杖として初めての女性の王杖となったエスメは、隣国ニカヤで幼王マリノトの後見をしているベアトリス女王の下で女性の統治者としての在り方を学ぶことになる。災害や疫病、隣国との摩擦で国力が落ちているニカヤでは、イルバスの関与を快く思わないニカヤ人とベアトリスたちの陣営で軋轢が生じおり、マリノトも心を閉ざし言葉を発せなくなっていた。

クライマックスの準備はばっちりという感じの1冊でした。

本の感想, お気に入り, 作者名 た行多崎礼

聖イジョルニ帝国シュライヴァ州の首長の弟で騎士団の団長を務めるヘクトルとその娘ユリアは、ヘクトルの昔の戦友を訪ねるために大アーレス山脈を越えたその先にあるレーエンデにあるマルティンを訪ねる。シュライヴァからレーエンデに向かうためには難所を越えなければならない状況の中、レーエンデへの交易路の建設を計画するヘクトルは道案内役の元傭兵のトリスタンとともにレーエンデの調査を始める。

おもしろかった!

本の感想, お気に入り, 作者名 や~わ行・他夕鷺かのう

病弱な薄幸令嬢クレハに転生した前世脳筋OLの呉葉は、薄幸令嬢としての擬態の協力者で兄テオバルドの親友である隣国の皇子イザークから好意を告げられたものの、返答を保留し対応に苦慮していた。そんな中で、イザークとテオバルドを巻き込んだイザークの故国に関する国際問題に発展しかねないトラブルが発生する。最悪の事態を回避するために、イザークと偽装婚約することになったクレハはイザークとともに社交界に出ることになる。

見た目薄幸令嬢中身筋肉ゴリラのギャップに磨きがかかっていて面白かったです。