メグとセロンII 三三〇五年の夏休み(下) / 時雨沢恵一

本の感想, 作者名 さ行時雨沢恵一

謎の人物の正体をつきとめるため、地下室の探検に出かけたセロンとメグミカたちご一行。学園に隠された地下には一見何もないように見えたのだが、奥には驚きの空間が広がっていた。


メグとセロンの夏休み急接近完結編で割と小粒な陰謀解決編。セロン君って賢いんだなぁとラリーと一緒にただただうなずきたくなりました。
陰謀編はとりあえず横に置いておくとして(……いいのか?)、セロンとメグミカのうれしはずかし学園ラブコメ状態がとってもよかったです。一方的に気にしているのはセロンだけなのでこのセロンの空回り具合がすばらしかったです。メグミカの鈍感さも「気付よ!」と思わずつっこみたくなるようなものでもありませんでしたので、ただただかわいいのです。一部不自由なロクシェ語で一生懸命熱弁をふるうメグミカがとても素敵でした。おまけの短編(?)、セロン君メグミカに一目惚れする編とラリーとセロンというこの二本もかゆいところに手が届くよい短編でした。楽しかったです。
我ら少年探偵団(ちょっと違う)と続きも大小様々な事件を皆さんで解決していくというオチはつきましたので、たぶん続くのでしょうねぇ。セロンが報われる日がくるといいのですが、先は長そうです。

imgメグとセロンII 三三〇五年の夏休み
時雨沢恵一/黒星紅白
電撃文庫(2008.05)
ISBN:978-4-04-867062-3
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