オリエンタルロマンス 騎士は花嫁を奪う / 館山緑

本の感想, 作者名 た行館山翠

シーリーンは巫女として一生を女神に捧げると決意していたが、国王の崩御によりその任を解かれてしまう。シーリーンを妻にと望む領主の使いが迎えに来る直前に、彼女を救うためにやって来たという騎士が現れる。シーリーンと騎士は領主の差し向ける追っ手からの逃避行を始めることになる。

本筋より何より、一番惹かれたのはおいしそうなお料理の数々だった……!

タイトル買いしたティアラ文庫。これはえっちぃシーンがなくても全く問題ないティアラ文庫のお話でした。
絶世の美女な元巫女と、彼女におぼれるように惚れた屈強な騎士、そして彼女を得るためにあの手この手の領主様の三角関係?のお話。いやでも三角関係というよりむしろ領主様が当て馬にもなりきれずかもしれない。シーリーンがストイックに女神様一番というところは良かったなぁ。

しかし、肝心のラブが若干消化不良。領主様の方はまあその理由なら納得かなぁと思ったんですが、騎士のほうが、まあたしかに一目惚れってそんなものよね!と思いますがもうちょっと何か理由がほしかったです。幼い頃に接点があったのならもっとそれをふくらますなりなんなりで……もったいないなぁと思わずにはいられません。根本にあるストーリーやら何やらは好物なので余計に惜しいように思います。

imgオリエンタルロマンス 騎士は花嫁を奪う
館山緑/サマミヤアカザ
ティアラ文庫(2010.01)
ISBN:978-4-8296-6526-8
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