風の王国 王杖の守者 / 毛利志生子

本の感想, 作者名 ま行毛利志生子

唐の僧王玄策一行がギャカルで捕らえられているという知らせを受けた翠蘭は、ラセルとともに自らネパールに向かう。ネパールまでの道案内に、隠遁している知恵者ゲンパを引っ張りだした翠蘭だが、道中花嫁行列を狙った山賊に関する事件に巻き込まれる。

ついにネパールまで。

風の王国の翠蘭大横断編、今巻はついにネパールまで足を伸ばしましたの巻。いつもどおり行く処行くところでトラブルに巻き込まれる翠蘭ですが、今回のトラブルはいつもに比べたら小粒かなぁ、と。普通の人から考えたら十分に大事件なんですが、翠蘭比ではまだまだ。

翠蘭をうまく言いくるめたはずのゲンパがなぜか翠蘭に同行することになっているし、お留守番予定のラセルまでもが同行することになるしで思いもよらず豪華な一団になっていくところが面白かったです。そして、ラセルの聡明さがこれまた頼もしく、心強く。いい王様になりそうだなぁと安心してしまいます(吐藩がこれからどうなるかは不勉強なものでよくわかっていないんですが)。
ようやくたどり着いたネパールで、これまたいろいろ騒動が起きそうですが果たしてどうなるのか、続きも楽しみです。

風の王国 王杖の守者
毛利志生子/増田メグミ
集英社コバルト文庫(2012.08)
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