姫頭領、百花繚乱 (全4冊) / 彩本和希

本の感想, お気に入り, 作者名 あ行彩本和希

名家の姫ながら圧倒的な剣の使い手である葵は「外来種」と呼ばれる毒を撒き散らす植物の駆除を専門に行う桜花衆の頭領に任ぜられる。鬼副長と呼ばれる和狼にあきれられながらも頭領業に精を出す葵は、新種の「外来種」を生み出す謎の異人僧・幽玄と対峙することになる。

ラブでコメながらもシリアスなよい少女小説でした!

剣豪の姫君と、彼女に振り回される鬼副長さんのラブコメ(主に葵のおとぼけ具合によって)かつ、親子の絆の物語でもあった全4冊の物語で私好みで楽しかったです。何かのキャンペーンで1冊目の電子版を買って移動中に読んでいたのですが、1冊目がツボだったので出先で残り3冊もぽちっとしてしまったという……電子書籍バンザイ、な読み方をしておりました。
葵が桜花衆で「よばい」の対象になる理由がよくわかんないなぁ、とかこの人美味しそうなポジションだったのに影が薄くなってしまった……などとちょっと気になる部分もあるんですが、葵と和狼の「自分で何とかしてしまおうとする」ふたりが、お互いに「背中を預ける」関係になるまでのワクワク感や、和狼の「口説きの病」のラブコメぶりがすごく楽しかったので、気になっていたところは些細な問題です(笑)。特に、「口説きの病」は1巻で決着がついたと思えば最後の最後までネタとして残っていたという、まさかの敢闘賞でした(笑)。

幽玄関係も思わぬ方向に話が進んでいって、最後のオチの付け方はそれでいいのか!と思わなくもないですが、そのあたりも最後の方の大団円ぶりの前には、こちらも些細な問題。このお話をリアルタイムに追いかけていなくて残念なような、一気読みできてそれはそれで楽しかったような。また他の作品もぼちぼち読んでいこうと思います。

姫頭領、百花繚乱! 恋の病と鬼副長
彩本和希/くまの柚子
集英社コバルト文庫(2013.05)
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姫頭領、百花繚乱! 恋敵はお奉行様
彩本和希/くまの柚子
集英社コバルト文庫(2013.09)
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姫頭領、百花繚乱! 忘れ桜と禁じの恋
彩本和希/くまの柚子
集英社コバルト文庫(2014.01)
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姫頭領、百花繚乱! 光さす花の都に結ぶ恋
彩本和希/くまの柚子
集英社コバルト文庫(2014.04)
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