秘密のグウィネヴィア姫~新説☆アーサー王物語~ / 如月天音

本の感想, 作者名 か行如月天音

カメリアード王国のグウィネヴィア姫は、両親と腹心の侍女しか知らない「秘密」があったが、アーサー王の求婚に応じブリテンに嫁ぐことになる。アーサーと無事「家族」になったグウィネヴィアはアーサーとも秘密をわかちあうことになるが、アーサーの騎士になるためにブリテンにやってきたランスロットにも秘密を知られそうになる。

確かに、「許されない恋物語」ではなかった。

アーサー王の物語って好きなんですが、アーサー王、ランスロット、そしてグウィネヴィア王妃がメインだと読んでいて辛い物語になりかねないので回避しがちなところ、これはどうもそうではないらしい(あらすじから)、ということで手にとった一冊。あらすじでははっきり書いてないし私の上記あらすじでも書いてませんが、登場人物紹介にもバッチリ書いてあったし最初からあかされているので書いちゃいますが、簡単に言うと「実はグウィネヴィアは双子」というお話でした。
おとなしいヴィーアがアーサーと、活発なグウェンがランスロットと結ばれるまでの物語で、特に後者カップルはこのツンデレめ、というところが楽しいお話ではあるのですが、全般的になんだか物足りないなぁというところが否定出来なかったです。全般的に山がないというか、大団円だけどそこからが大変なんじゃないんだろうか、とか、他にもいろいろ。

そういうえば、この作者さんのウィングス文庫の一冊目も、設定が面白そうだからチャレンジしたものの、文章がどうにもあわなくて続きを買わなかった、というものでした。ジャンルも違うし今度は大丈夫かな、と思ったんですが、やっぱり合わないものはあわないくて、どうも評価が辛くなってしまってすいません。今回は特に三点リーダーの多用が気になりすぎて(これは双子の違いを出すためでもあるんですが)、途中何度かイラッとしてしまいました [1]私も三点リーダーはよく使っちゃうので、これは注意しないといけないなぁと思いました。。文章の合う合わないは個人の嗜好によるものですから、いかんともしがたい。

秘密のグウィネヴィア姫~新説☆アーサー王物語~
如月天音/甘塩コメコ
新書館ウィングス文庫(2014.10)
amazon/honto

References

1 私も三点リーダーはよく使っちゃうので、これは注意しないといけないなぁと思いました。