幽霊伯爵の花嫁2~首切り魔と乙女の輪舞曲~ / 宮野美嘉

本の感想, 作者名 ま行宮野美嘉

嫁ぎ先の伯爵家の当主ジェイクに恋をしたサアラだが、ジェイクは相変わらずサアラのアタックには無頓着であった。ある日、サアラが目を覚ますとジェイクは領地の外の幽霊問題を解決するためい一人出て行ってしまった後。数日間はおとなしくしていたサアラだが、程なくしてジェイクを追いかけることにする。

恋するサアラが可愛いのに、どこか怖いのがこのシリーズの醍醐味だな、と。

シリーズ2冊目で2011年に発行されているものなのですが、シリーズ1冊目(デビュー作)を読んだ後になんとなく読んでなくて、でも魔が差して7巻まで大人買いしてしまったので強化期間としてまとめて読むことにしました、の第1段。1巻を再読してから読めばいいのに、まあ、2冊めからでもなんとかなるかな、と思って読んだのですが、なんとかなったようなならなかったような。話の筋は「ヒロインが一番病んでる少女小説」というもので、サアラの筋の通った性格の悪い美人ぶりがすごく面白いのですが、どうしてこうなったのかあんまり覚えてなくて!(このあと3巻読んだらなんとなく思い出しました)。ジェイクに猛烈にアタックをかけるサアラと、それを流すジェイクの一進一退の攻防が面白かったです。
首切り魔の幽霊事件は、思わぬ方向に進んでいって物悲しい結末でした。こちらも一筋縄でいかない展開で、興味深かったです。

幽霊伯爵の花嫁2~首切り魔と乙女の輪舞曲~
宮野美嘉/増田メグミ
小学館ルルル文庫(2011.10)
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