今度は絶対に邪魔しませんっ! / 空谷玲奈

本の感想, 作者名 さ行空谷玲奈

義妹への嫉妬にかられ罪を犯し牢獄に収監されていたヴィオレットは、気が付けば運命の日である義妹との初対面の日に時が戻っていた。時間が戻っているのならば、心を改め義妹とはかかわらず平和な日々を送ろと決意するヴィオレットであったが、彼女の決意に反して周囲はヴィオレットを放っておかなかった。

タイトルからドタバタコメディって思いますよね……

コミックと原作本とを何となくまとめて買って積ん(略)作品をぼちぼち読んでいます。この軽そうなタイトルからドタバタラブコメかなって思うじゃないですか……どこがラブコメだよシリアスだよきついよ!というお話でした。書きようによってはもうちょっとコメディ方面に振れるとは思うんだけど、このヴィオレットの不憫の総合見本市みたいな状態からどうやってハッピーエンドになるのか、それは気になる……いやもう力業でハッピーエンドにたどり着かせようとしてくれるヒーローくんは十分期待できるんだけど。

全ての元凶はヴィオレットの実の両親のすれ違いっぷりにあることは間違いないなく、もう早く父親に逆襲してほしいと思いつつもたぶんヴィオレットいい子なのでそんなのしないんだろうなぁとも思います。さらに言うと、終始ヴィオレットが冷静というか令嬢のお手本のような行動ばかりしているので、なんでこの子が投獄されるような行動取っちゃったのかなぁというちぐはぐ感というか、違和感はぬぐえなかったです。追い詰められてにっちもさっちもいかなくなったが故の(やり直し前の)行動だったかもしれないですが。

体言止め的なものが多く、結構特徴的な文体であるので若干読む人を選ぶなぁとは感じますが、とはいってもなんのかんので読みやすいし、いつヴィオレットが逆襲するのか!(たぶんしない)、ヴィオレットの理解者ユラン君がいつぶちぎれるのか!というわくわく感もあるので、ボチボチ読み進めていこうかと思っています。

今度は絶対に邪魔しませんっ!
空谷玲奈/はるかわ陽
幻冬舎コミックス (2019/3)
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