図書館戦争 / 有川浩

本の感想, 作者名 あ行有川浩

『メディア良化法』の成立により、武力を駆使してまで図書の検閲を行うメディア良化委員会へ対抗する手段として設立された図書館の自衛部隊・図書隊。憧れの図書隊に入隊できた笠原郁は、女だてらに戦闘職を希望していたが、配属先はエリート達の集まる図書特殊部隊だった。鬼教官やイヤミな同期にもまれながらも、一人前の図書隊員として成長していく郁であったが……


いろんなところで高評価な感想を拝見して、いつかは読んでみたいなぁと思っていた作者さんの作品初読み。たしかにこれはおもしろい~。ツボだ、メチャクチャツボだ。こういうの大好き。なんで今まで読んでこなかったのと自分にお説教したいです。

メディア良化法と戦う図書隊の熱い攻防もさることながら、やっぱりラブなところが好き。昔助けてくれた憧れの王子様を目指して図書隊を目指した郁(読んだあとに表紙をよく見るとちょっと笑える)、その王子様の正体はあの人だろうなーというのはまさにドンぴしゃで、今後この事実を知った郁の反応が非常に気になるところ。コミカルパートの郁と鬼教官・堂上、イヤミな同期・手塚のかみ合ってるんだかかみ合ってないんだかのやりとりが非常に楽しかったです。シリアスパートも熱いやりとりが良かったですね。

メインのキャラクターはどれもこれも良い性格をされていて、読んでて飽きが来ず、そしてシリアス面ではきっちり締められていて。数日かけて読む予定がいつの間にか一気読みでこんなはずじゃなかったのにと少し後悔。こういう面白い本こそ、じっくりゆっくり読みたいんだけど、ページをめくる手が止まらないんです(嬉しいジレンマだ)。続きが非常に楽しみです(特にラブコメ面が……)。
そして、来月からLalaでも漫画化がはじまるみたいですね。Lalaはまだ何となく買い続けているので、きちんとチェックしていきたいです。

img図書館戦争
有川浩/徒花スクモ(イラスト)
メディアワークス(2006.03)
ISBN:4-8402-3361-6
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