県庁おもてなし課 / 有川浩

本の感想, 作者名 あ行有川浩

高知県庁に作られた「おもてなし課」。そこに配属された若手職員・掛水は、高知を観光で盛り上げようと、わりとありきたりな「観光特使」計画を実行すべく、県内出身の有名作家・吉門に特使就任を依頼する。しばらく経って県庁流での仕事の進め方に吉門から痛烈な一言を食らったおもてなし課は、吉門のアドバイスを受け入れ、動き出すが……。

期待していなかった小説家方面で転がりましたすいません。

発売後に買ったのはいいけど、いろいろあって積んでて [1]有川さんの作品って、元気なときに読まないと心が痛くなって再起不能になりかけることがあるので……このままじゃ年越しそうなので一念発起して読んだ!有川さんの新作です。いつもの有川節がここでも健在 [2] … Continue readingで、そして郷土愛に溢れていた一作でした。

こーむいんではないのですが、なんかよー分かるわぁと若干胸が痛いというか、切ない気分をもてあましながら読んでました。こううまくいくと、気持ちいいんですけどね!落として最後に盛り上げる、このワクワク感はたまりません。
そして、有川作品といえばやっぱりラブ方面です(笑)。今回は県庁職員さん方面で何かあることは予測してましたが、その相棒方面はまったく想定外で、そしてその想定外な部分に転がりました。ツンデレ吉門、素敵じゃないか……!若手がどんどん格好良く成っていく姿もよかったのですが、おっさん世代のかっこよさもやっぱりいいなぁ、と。有川さんの描くどしんと構えたかっこいいおっさんは安定感があって好きだ!

img県庁おもてなし課
有川浩
角川書店(2011.03)
bk1/amazon

References

1 有川さんの作品って、元気なときに読まないと心が痛くなって再起不能になりかけることがあるので……
2 この有川節も基本的にはテンポが良くてすきなんだけど、余裕がないときに自分の感覚と合わないというか押しつけがましいところを感じてしまうと、読んでいて辛い