愛玩王子~琥珀色の風~ / 片瀬由良

本の感想, 作者名 か行片瀬由良

王子と比奈のもとに緊急事態だとフォルカスがやってくる。せかされるように魔界に帰った二人の前に立ちはだかったのは、王子の婚約者を主張する砂漠の国のマリアベル姫。王子の恋人の座をかけてマリアベル姫と砂漠のレースで戦うことになった比奈は、マリアベル姫の妨害にめげずにゴールを目指すのだが……


魔界の王子と人間界の普通の女の子の恋を描いた愛玩王子4冊目。おおおお、これは、これは……ミニ王子とレティちゃん(古代種の竜で王子を主としている。通常はちっちゃい女の子の姿)がかわいすぎる。レティちゃんだけでもご飯三杯はいけるね!もうレティちゃんの大冒険とかそんなんでもいいよ!(かわいければ何でもいい)あとはなんかようわからないいい味を出しているフォルカスさんの生態の謎に迫る話。明かされれば明かされるほどおもしろい人だなぁ、フォルカスさん。

とまあそんな感じで。王子に守られてばかりではいかんと一念発起した比奈が王子の力を借りずにマリアベルと闘うお話でした。しかし、王子は比奈には激甘なのですぐそこにいてなんやかんやとしているわけですが。いやしかし、比奈もがんばった。
ラブ成分は毎度のことながら豊富に取りそろえておられましたのでそこら辺を期待するなら期待を外すことはないかと思われます。お話の方は1巻の時に感じたスピーディーさというかおもしろさは若干感じられなくなってきて残念だなぁと思う一方で、ちょっと停滞気味だった敵対勢力(?)もラストの方でちょろりと顔を見せ、なにやら動きがありそう……、なのかな?

img愛玩王子~琥珀色の風~
片瀬由良/凪かすみ
小学館ルルル文庫(2008.08)
ISBN:978-4-09-452077-4
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