陰陽カフェへようこそ / 片瀬由良

本の感想, 作者名 か行片瀬由良

神社横にある「陰陽カフェ」はイケメン揃いの若い女性に人気のカフェだが、実は従業員は全員「式鬼神」で、物の怪の巻き起こすトラブル解決を裏の仕事としていた。式鬼神を束ねる藤森神社の当主で女子高生の紡葉は、遠い過去に封じられた狼の物の怪を仲間として迎え入れるが……

わんこかわいいよわんこ。

遠い昔に封印された狼の物の怪・狼の狛朧が現代のカフェで従業員として働きつつ、なぜか高校生にもなり、物の怪トラブルの解決にも奔走するお話。

紡葉に使役されるのは、狐、龍の双子、大蛇、狼、そしてにゃんこの式鬼神。どの子もキャラクターがたっていて会話のキャッチボールが面白かったです。そんな中でもお相手は狼くんなのですが……、「無理やり起こされたので食べてやる」といいながらもいいように撃退されていて面白いです。狼の常識でのスキンシップ過多なところに紡葉はどきりとするのをニヤニヤ見守るのも醍醐味ですね。

重すぎず、かといって軽すぎず。それでいてヘビーなところもざっくり盛り込んでしまうので手応えがないと言うこともなくちょうどいいあんばい。神様もかわいいなぁと思いながら……今回はシリーズ開始の人物紹介の感が強かったので、続きも楽しみ。

img陰陽カフェへようこそ
片瀬由良/ねぎしきょうこ
小学館ルルル文庫(2011.02)
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