続ジャパネスク・アンコール! / 氷室冴子

本の感想, 作者名 は行氷室冴子

瑠璃と高彬の結婚を阻止するべく、瑠璃の「浮気」の現場を押さえるため吉野に向かった守弥は山道で足を踏み外し、一時的に記憶喪失になってしまう。そして、守弥の「訪問」後、帰京の意を固めた瑠璃は、小萩と二人秘密裏に都に向かうが、都ではとある事件が勃発し高彬が奔走していた。

瑠璃姫帰還編。とてもお騒がせな姉弟です。

守弥は記憶を失うとただの迂闊な人になってしまって……やっぱり面白かった!小萩の人生の選択ミス・瑠璃との出会い編もよかったなぁ。昔から瑠璃姫は瑠璃姫なんだな、と改めて感じる一冊。瑠璃は世間的な評判はぼろくそですが、関わった人は彼女の魅力に気付かずにはいられないというとても(型破りながら)とても素敵な姫様だなぁと思います。

対して高彬も一冊目に感じた若干の「頼りなさ」もなりを潜めて格好良くなってきたな、と親心的感想を(笑)。親友がアレで許嫁がコレで(しかも二人は姉弟)、そして身内もあれやこれやと問題が起きすぎるという胃に穴があきそうな毎日ですが、力強く生きているなぁと思います。昔から高彬派ですが、やっぱり高彬が好きかなぁ……しかし人妻編が始まったらどう転ぶか分かりません!(断言

続ジャパネスク・アンコール!
氷室冴子/後藤星
集英社コバルト文庫(1999.04)
ISBN:4-08-614571-5
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